メランコリア

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ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『アメリカ・インディアンはうたう』(福音館書店)

2014-12-25 11:39:35 | 
たくさんのふしぎ傑作集『アメリカ・インディアンはうたう』(福音館書店)
金関寿夫/文・訳詩 堀内誠一/絵

『魔法のことば エスキモーに伝わる詩』(福音館書店)

「魔法のことば」

金関寿夫さんが気になって、図書館で検索して借りてみた。
ハイダ族、ナヴァホ族など、星野道夫さんの著書に出てくる部族の名前もあってリンクした

「たくさんのふしぎ傑作集」シリーズは、これまでも何冊か読んだことがある。
『屋上のとんがり帽子』(福音館書店)



【内容抜粋メモ】

「アメリカ・インディアン」
現在「アメリカ・インディアン」と呼ばれる人たちは、ヨーロッパ人がくる何万年も前からアメリカ大陸に住んでいた人たちのこと。
コロンブスがアメリカ大陸をインドと思い込み、「インディオ」(英語でインディアン=インド人)と呼んだが、
「ネイティヴ・アメリカン」(もとから住んでいたアメリカ人)と呼んで欲しいという人も多い。


思想
ヒトだけでなく、動植物、大地、風などあらゆるものにもがあると信じている。
世の中で起こる良いことも悪いことも、ヒトの目にはみえない精霊の力だという。
豊作を祈ったり、戦に勝つことを願ったり、病気を治したい時には、歌い、踊り、儀式をして精霊にお願いする。


ナヴァホ族の砂絵の儀式
シャーマンが9日間かけて、病人の家の中で魔法の歌を唱え、絵を描く。
絵はその日の式が終わると消され、翌日、また新しく描かれる。


無数の部族がいる
数え切れない部族と言葉があり、それぞれに昔から口伝された歌や物語りがある。

例:
ある時、偉い人の娘が病気になり、老人に相談すると、木の根元に寝かせなさいといわれた。
すると、その穴から下に落ち、湖に落ちた。2羽の白鳥が助けて、湖の王様・オオガメのところに連れて行くと、
「オレの背中に土をのせて陸地をつくり、その上でこの娘が暮らせるようにしなさい」と動物に命令した。
それが今の世界の始まりだという。



彼らは、言葉には、自分が願っていることを実際に起こす力があると信じている(うん、私もそう思う


狩猟
狩りでは、重さ1トン近くもあるバイソン、エルク、トナカイなどを狩る。
西部の平原地方の部族は、バイソンの肉が主食。
何百頭ものバイソンが、群れで夏には北、冬には南に移動する時を狙って、
弓矢、鉄砲を使ったり、崖から落としたりして、1~2時間で100頭以上とったそう/驚


農耕
農耕の歴史は古く、7~8千年前にさかのぼる。トウモロコシ、カボチャ、マメなど。
トウモロコシは、日本人のお米のようにもっとも大事な作物。
トウモロコシとタバコは、コロンブスが種を初めてスペインに持ち帰って世界中に広まった。


食生活
地域によって違う。北太平洋岸の部族はサケ、クジラなどを食べる。
湖水地方の部族が食べる「ワイルド・ライス」は、日本の「コモ」の仲間(コモってなんだろう???
北東部ではメイプル・シロップ、メイプル・シュガーを作る。


保存用のトウモロコシのクレープ「ピキ」


住まい

バイソンの皮20枚ほどでつくる「ティーピー」というテント式の家

「ウィグァム」若木を組む丸屋根の家。
「アドビ」干しレンガを積み上げたアパート式の家。
「ホーガン」丸太を重ねたナヴァホ族の家。


農耕部族は、木とその皮でつくった長屋敷に10家族ほど一緒に住む。


衣服
「インディアンは自然の子ども」と言われるくらい強い体のため、多くの部族は普段カンタンなものを身につけている。
アメリカ大陸の最北部に住むエスキモーは、トナカイの毛皮でつくった「アノラック」を着る。防寒服として最高。


「モカシン」はシカ皮などでつくった柔らかい靴。軽くて、風通しがよく、暖かいため野外生活には最適


素晴らしい工芸品がたくさんある

人形可愛い その他、陶器、織物、衣服、武具など実用的なものが多い


子育て
彼らは子どもを叩いたりしない。
子どもが亡くなると「親の悲しみを慰めることは誰にも出来ない」と言う。
そして、親は死んだ子によく似た子をもらって育てることもあった。
その理由の1つは、子どもの中に先祖の霊がよみがえっていると信じているから。

 
揺りかごではなく、「揺り板」を使う。いつも暖かく、背中や手足をまっすぐに正しく発育できるから


子どもの遊び
ままごと、コマ回し、鬼ごっこ、弓で矢を射る競技もある。
遊びは、子どもたちが大人になるために必要な訓練でもある。
エスキモーの子どもは、あやとりが得意だそう/驚


トリックスター
神さま、ニンゲン、動物をすべて一緒にしたような力を持つ。
コヨーテ、ウサギ、カラス、クモなどの姿で現れ、人をからかったり、時にはひどい目に遭わされたりする話もある。
 



悲しい歴史
日本人はアメリカ人によくインディアンに間違われる。
それは、大昔、アジアからアメリカ大陸に渡った人々の子孫で、顔や体つきが似ているから/驚
白人が来て、武力で土地を騙し取られ、今ではほとんどの部族が、アメリカやカナダ政府が定めた居留地に住み、伝統的な儀式、風習をなくしている。

南西部のプエブロ族は、居留地近辺で、観光客に織物や飾りを売って暮らし、自分たちの言葉や文化を残そうとしている。


シンボルの例



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