メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

道化師

2010-09-29 20:46:32 | 演劇・オペラ
先日図書館で借りたオペラCDのメモ。

レオンカヴァルロ歌劇「道化師」全曲・マスカーニ歌劇カヴァレリア・ルスティカーナ全曲


マスカーニ歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」1幕
トゥリッドゥはローラを愛しているけど、アルフィオと結婚してしまったショックでサントゥッツァと婚約。
ローラはその嫉妬でトゥリッドゥとよりを戻す。
サンタは嫉妬からトゥリッドゥに戻るよう懇願するが、邪険にされたことで、アルフィオに2人の浮気を教える。
トゥリッドゥの母ルチアの酒場で酔った2人は決闘となり、外でトゥリッドゥは刺殺される。


レオンカヴァルロ歌劇「道化師」2幕
ドサ回りのパリアッチ(道化師)・カニオは、妻ネッダの不貞を疑う。妻はお客のシルヴィオと恋仲にある。
醜いせむし男トニオはネッダに愛を告白するが相手にされず、カニオにネッダの不貞現場を教える。
あとちょっとのところで間男を逃し、舞台に上がらねばならず身の不幸を嘆くのが「衣装をつけろ」。
劇中劇でも浮気相手に「今夜わたしはあなたのもの」という妻に逆上して我を忘れた夫は芝居そっちのけで、
「相手の名前を教えろ!」と叫ぶ。♪俺はもうパリアッチョじゃない を歌い、妻を刺殺。
客席からシルヴィオが駆けつけ「相手はお前だったのか」とシルヴィオも刺殺。
カニオは「もうコメディは終わりだ」といって幕が下りる。


「カヴァレリア・ルスティカーナ」はコンクールで優勝、一方「道化師」は2幕ものだったために規格にそぐわず失格となるが、その才能を買われる。
どちらも70分くらいなので、2つ合わせてちょうど1夜分の興業となることからよく組み合わされる。
シチリアの激しい気性が生み出す男女の愛憎ドラマは人々の心情に訴えやすく歌劇に合うということで、
実際にあった事件を元に書かれた(ウィキの「ヴェリズモ・オペラ」参照
2人ともその後の人生において、これ以上の作品には恵まれなかったとある。



Vesti La Giubba - I Pagliacci (衣装をつけろ)/Pavarotti

 芝居をするか!
 逆上しているこの最中に
 俺は何を言っているのか、何をしているのか自分でもわからない
 それでもやらにゃあいかんのか
 我慢してやるんだ!
 ああ、それでもお前は人間か?
 お前は道化師なんだ!
 衣装をつけろ、白粉をぬれ
 お客様はここに金を払って笑いに来るんだ。
 もしアレッキーノがコロンビーヌを盗んでいっても
 笑うんだ道化師よ、それでお客様は拍手喝采さ!
 苦悩と涙をおどけに変えて
 苦しみと嗚咽を作り笑いに変えてしまうんだ。
 ああ! 笑うんだ道化師よ、お前の愛の終焉に!
 笑え、お前の心に毒を注ぎ込む
 その苦悩を!




オペラ・データベース

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プッチーニ歌劇『外套』

2010-09-29 20:46:31 | 演劇・オペラ
図書館にさまざまな有名オペラのVHS発見! 全曲入ったCDシリーズも一通り揃っていたv
CDだと曲や歌詞、歌手の声に集中できるし、映像は歌手の演技、観客の反応、場所の雰囲気も堪能できる。
映画と同様、凝縮された人間ドラマが楽曲の素晴らしさとミックスされて感動となる。
オペラもハマりそう!!!

プッチーニ歌劇『外套』/レオンカヴァッロ歌劇『道化師』
ジェイムス・レヴァイン指揮 メトロポリタン歌劇場管弦楽団、合唱団

プッチーニ歌劇『外套』
ミケーレ=ホアン・ポンス(Bs)
ジョルジュッタ=テレサ・ストラータス(S)
ルイージ=プラシド・ドミンゴ(T)
テインカ= チャールズ・アンソニー(T)
タルパ=フェデリコ・ダヴィア (Bs)
フルーゴラ=フローレンス・クイヴァー(Ms)

プッチーニ三部作「修道女アンジェリカ」「ジャンニ・スキッキ」「外套」のうちのひとつ。
人形劇を見て思いついたという三部作は『神曲』の「地獄篇」「煉獄篇」「天国篇」になぞらえていて、
「外套」は「地獄篇」にあたる。

船の上で生活しているジョルジュッタは夫ミケーレの元で働くルイージと通じ合っている。
ジョルジュッタはルイージと同郷で、ヴェルヴィーユを熱く讃える歌を2人で歌う。
「子どもを亡くしてから変わった。お前はもう俺を愛してくれないのか?」と嘆くミケーレ。
彼が点けたタバコの火を合図と勘違いしてやってきたルイージを問い詰めてジョルジュッタへの愛を告白させ、そのまま絞め殺してしまう。
「さっきは悪かった。外套の中に入れておくれ。外套は全てを包み込む」と寄り添うジョルジュッタに
浮気相手ルイージの死体を見せるという恐怖のラストシーン。


レオンカヴァッロ歌劇『道化師』
カニオ(道化師)=ルチアーノ・パヴァロッティ(T)
ネッダ(コロンピース)=テレサ・ストラータス(Ms)
トニオ(タッデーオ)=ホアン・ポンス(Bs)
ペッペ=ケン・チェスター(T)
シルヴィオ=ドウェイン・クロフト(Br)

ほんとの馬を使ってる!驚 ヒロインのテレサは、地面に寝た状態でもあんなにキレイな声で歌えるってスゴイ!
CDで聴いたのと部分的に違っているけど、メトロではより元々の台本に近い形で毎回上演していると解説にあった。
2つの作品とも、自由に憧れつつ、現実に否応なく縛り付けられているヒロインが描かれていた。



気になるオペラ用語
ガラ公演=ガラ(gala)とは、イタリア、フランス、英語、ドイツ語で特別興行、祝賀会の意味。「ガラ・コンサート」は、通常のオペラ公演とは異なり、多数の出演者がかわるがわる登場していくつかの演目の聴かせどころを演奏する。もともとは、「豪華な儀式」「大饗宴」「盛装」などの意味もある。

ベル・カント唱法=イタリアの伝統的な発声法。大きなエネルギーを必要とせず、バランスで最大限の音量が出るように生み出された。

メトロポリタン・オペラ
席によってだいぶ値段が違うみたいね/驚
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