メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『恐怖』 1巻 楳図かずお

2010-09-22 20:42:36 | マンガ&アニメ
恐怖 1巻 楳図かずお 秋田書店
こんな表紙だと、触るのもイヤです・・・映画『ポルターガイスト』と思われるカラー口絵あり。
高校新聞記者のエミ子とBF夏彦の体験した記録という形で構成されている。

「うばわれた心臓」
急死した友だちの心臓を移植したが、取り返しに来る。

「毒ガ」
蛾の毒素で動物を生きていた時のまま保存する方法を開発した少女(!)。
保存された友人は繭から孵って蛾ニンゲンとなる。

「白い右手」
交通事故で右手を失った少女は、奇病の天才ピアニストから手をもらうが暴走する。

「顔を見ないで」
夏彦が美少女にとりつかれ海で溺死しそうになるが、エミ子の愛で助かる。

「こわい絵」
新婚の妻が亡くなり、彼女を描いた絵から出てきて再婚した妻を襲う。

「魔性の目」
事故で失明した少女が妖怪?から目をもらい、人の悪性が醜い姿となって見えるようになる。

「とりつかれた主役」
普段おとなしい少年がメイクをすると役になりきってしまい人を襲う。

「枯れ木」
御神木を切ろうとして次々と祟りが起こる。

「みにくい人」
美少女ミカと世にも醜い土子は親友。嫉妬から土子はミカをホームに突き落とし、醜い顔にしてしまう。
その後、整形して美少女となった土子と醜くなったミカ。いつホームに落とされるかという恐怖にさいなまれる。

「灰色の待合室」
額を切った杏子は病院に行くと皆が震え上がる。
昔、手術を失敗して顔を傷つけられたことがショックで服毒自殺した少女と瓜二つだという。
実は殺したのは医師で、少女の霊によって報復される。

わたしの記憶にある楳図かずおはまさにこの「灰色の待合室」!!!
まさにこのサイトにある怪奇COMICSを持っていたんだ!!!
「イヌ神つき」とかも本当に怖かったなあ!

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『赤んぼう少女』 楳図かずお

2010-09-22 20:38:03 | マンガ&アニメ
赤んぼう少女 ~楳図かずお作品集~ 角川ホラー文庫
「赤んぼう少女」
こわいカラー口絵つき。もうこのタイトルからしてヤラれるよねv
取り替えられた赤ちゃん。葉子(実は本当の娘)がやって来たことで、タマミは執拗に嫌がらせをする。
ばあやの家に避難して出会った高也への淡い想い。お化粧とかしてみるんだけど気味悪がられてしまい、さらに復讐心をあおる。
ぬいぐるみに入ったり、スーツケース、小包にまぎれてついてきたりと、けっこう知能犯&アクティブ/驚

「黒いねこ面」
殿様に毒殺の疑いをかけられて殺された竹庵とその妻娘の仇を愛猫がとる話。
殿様の母親に乗り移ったり、現代の末裔にまで呪いが残って、少女に化けたり、アイデアの幅がスゴイ!

「怪談」
吹雪の中、山小屋にいる男女数人は、眠らないために怪談をする。『雨月物語』みたいな話もあり。
最後は雪女?に娘をさらわれた父が「誰にも言わない」と約束したのに話してしまったことで皆凍え死んでしまう。

巻末には大槻ケンジと著者との面白い対談も載っている。
「小さい頃、猫の耳の中をのぞくとゴニョゴニョしているのを見て、
あれはぜったい猫に食べさせてたおかゆさんが頭の中に入ってるんだと思ってた」って笑うw



へび少女~楳図かずお恐怖劇場~ 角川ホラー文庫
この表紙だけでも、部屋に置いておきたくない恐怖感満載。

「へび少女」
池に棲む巨大うわばみの祟り。友だちの家族もみんなヘビ化してしまうのもコワイ。
なぜかタバコのヤニの臭いがキライらしくてお守りになる。

「まだらの少女」
カラー口絵あり。柱にヘビ女が「するするする」て登ってゆくキョーレツな1場面です。
3話ともつながってる。少女が友だちの家に泊まるとみんなヘビ人間みたいな。

「ママがこわい」
病気のお母さんにヘビ女がとりついて、寒さが苦手だから冷凍倉庫で息絶える。
子どもにとって絶対的な保護者であるはずの両親に乗り移った恐怖は大きいよね。

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