原孝至の法学徒然草

司法試験予備校講師(弁護士)のブログです。

平成27年司法試験トップ(第1位)合格者との対談内容(速報)

2015-11-10 | 勉強法全般

【対談内容】

 

・高校は,私大付属高校。学内進学で都内私大法学部に進学。大学入学時には,「法学部に進学するのだから法律家になろうかなぁ。」という程度の漠然とした考えを持っていた。はじめから法律家になろうと強くは思っていなかった。

 

・学部1年~2年にかけて,学内で実施される辰已提携の入門講座を受講。講座を通じて,法律が面白いと思った。

 

・学部3年次,就活の準備をするかどうか考えた時,本格的に法律家を志すことを決意。この時,周りの友人に比べ,「枝葉の勉強はしてきたが,基本がなっていない。」ことを感じ,「幹,基本,原理・原則」を勉強しなくてはいけないと思った。ここで言う,「枝葉」とは,言い換えれば「結論」であり,「幹,基本」とは,結論に至る法的な論理のことを言う。例えば,民法94Ⅱの第三者として保護されるためには無過失が必要かという問いに対し,仮に不要との結論に至る場合,なぜそのような結論に至るのかを基本原理・原則から説き起こして,自分の言葉で説明できるのが,「幹」の力である。この「幹」を養うことを強く意識して基本書を読んだ。

 

・学部4年次は,LS入試に向けて,LS過去問や演習書などを素材に演習をした。答案を書いてみると,より「幹」の力が重要であることがわかった。

 

・学部4年次,予備試験は全く考えなかった。予備試験で受かる力はないと思った。LSは私大3校を受験して,いずれも既修で合格した。国立は考えなかった。英語ができなかったので(笑)GPSは,悪くはないが良くもなかった。適性試験対策は,辰已の講師の講座で一通り解放を学んで,後は,演習。慣れてきたら,問題ないスコアになった。

 

・LS1年次,忙しかった。授業の予習は30分にした。なぜなら,復習に力を入れたかったからである。授業では,教授の言うことを細かにメモを取った。そして,授業が終わると必ず,1コマあたり2~3時間の時間を使って復習をした。教授がどんなことを言っていたかを思い起こし,自分なりに整理するようにした。

 

・LS既修1年目の夏休みから,司法試験の過去問の検討に入った。全年度,書いた。出題趣旨等の分析をした。

 

・LS既修1年目,予備試験を受験した。合格した。この時,7科目についての短答対策をした。

 

・LS既修2年目,これまであまり本格的に判例の勉強をして来なかったことから,重点的に判例の学習をした。素材は百選。

 

・LS修了式のあたり(3月あたり)から,短答対策をリスタート。

 

・初受験で,短答80番台,論文1位,総合1位で合格。成績通知を見た時は,「1」という数字は目に入ったが,何の「1」なのかわからなかった(笑)

 

・自分は,「1位になりたい」と思っていた。

 

・自分は,「熟成」タイプ。法律の習熟に時間がかかる方だと思う。

 

【原コメント】

 

 法律学の話もしましたが,彼の言う,「幹」がしっかりしていると強く思いました。

 彼の学習は,基本事項インプット→演習(アウトプット)→判例インプットの順。早い時期にLS過去問や司法試験過去問で演習を重ねたのが,飛躍的に実力を向上させた要因だと思います。

 お話をしていて,「法律学が好きなんだなぁ。」と思いました。


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