原孝至の法学徒然草

司法試験予備校講師(弁護士)のブログです。

川内選手に学ぶ

2011-02-28 | 日記
週のはじめの月曜日。午前中,警察からの事件相談を傍聴。警察は,捜査中の事件で,成立犯罪がはっきりしないもの(例えば,横領か背任か),捜査方針が立たないもの,などを検事に相談に来ます。今日は,後者のケースを傍聴しました。昼休み,検察庁の近くのラーメン屋でラーメンを食べて,税務署へ。広島は,検察庁の目の前が税務署なので,私としては便利(が,今日は目的を果たせず,空振り…)。午後は,身柄(逮捕されて勾留中の被疑者)事件の配点。ご存知のように,起訴前勾留は(原則として)10日ですので,それ以内に起訴しなくてはいけない。時間との勝負です。そんなわけで,忙しくなりました。

さて,昨日の東京マラソン。ご存知のように,市民ランナー,公務員の川内優輝選手が日本人トップでゴールし,世界陸上の代表に内定しました。本人曰く,「たぶん有給休暇がもらえると思うので,何とか出たいです」と。川内選手,大丈夫です。労働法選択者はおわかりですね。有給休暇は,使用者の承諾を観念する余地のない権利です(笑)ま,もう,川内選手の有給休暇を認めん,なんてのは世論が許さないでしょうけれど。

実業団選手を押しのけて,代表内定。箱根駅伝に,関東学連選抜で出場したことがあるようですが,それ以外は目立った実績なし。公務員で,練習時間も思うようには確保できなかったはず。にもかかわらず,代表内定。

先日,バスケ日本代表選手が公認会計士試験に合格したというニュースを紹介しましたが,今回のニュースを見ても,先日の記事で述べた感想と同じことを思います。

市民ランナーが勝てるわけない

うちのローでこれくらいの成績の私は受からないかも

仕事をしている自分は不利であって,合格は厳しい

やっぱり,こういうネガティブな捉え方はいけない。やってのける人はいるわけですから,ならば自分にも可能なはずだ,という捉え方こそ大事。逆に,

うちのローでこの成績の私は当然合格する

これも当然ながらいけない。それには,事実上の裏付けしかないわけですから,胡坐をかいていては,足元をすくわれる原因になりかねません(自信を持つことは大事ですが,それと混同してはいけない)。

いよいよ3月。平成23年司法試験に向けた道のりも,いよいよ最終コーナーです。残された時間で,できうる限りを!

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