原孝至の法学徒然草

司法試験予備校講師(弁護士)のブログです。

法律相談。

2014-06-27 | 日記

今日は、午前中に2件の法律相談がありまして、午後は25キロほど車を走らせ簡裁で調停、帰ってきて計3件の打ち合わせ(陳述書2通作成)。

 

法律相談、難しいんです。初対面で必要なことを聴きだして、法的な見解を述べ、アドバイスをする。まだ信頼関係ができていない段階なので、そのへんも気を遣わなくてはいけない。

 

一番難しいのは、「これは法的には何もできない」という場合。当然、相談者はがっかりするわけですが、がっかりさせて帰らせるだけではダメだと思うんです。そういう時でも、「話を聴いてもらって良かった」と少しでも思ってもらえるようにしなくては。

 

私は、「法的に何もできない」という回答をせざるを得ない場合、相談料は頂戴しないようにしています。プロとして仕事をした以上はきっちり頂戴すべきだとのご批判はあろうかと思いますが、だって、「何もできない」としか言えなかったわけですから。そして、必ず、どのような事情の変化があれば、どのような事実があれば突破口が見いだせるか、いわば、「たら・れば」の話をします。要するに、相談者は「効果」を求めて相談に来るわけで、ただ、法律家の目からすると「要件」が欠けているから何もできないのであって、それを正面から伝えるだけではなかなか納得してもらえないので、裏から「たら・れば」の話をすることで「要件」を理解してもらうように努力しております。そして、最後に、「もしそういう事情があれば、そういうことが起これば、遠慮なく電話してきてくださいね」と言います。そうすると、相談者もどういう時に相談すればいいかわかるわけで。もし、そういう一言がないと、何かが起きた時に相談していいものか、あるいは、別の弁護士にまたイチから相談しなきゃいけなくなるわけで。

 

私は、こんなことを意識しながら法律相談をしています。

 

いや、今日も疲れた~。


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