原孝至の法学徒然草

司法試験予備校講師(弁護士)のブログです。

札幌控訴院の刑事法廷

2010-07-28 | 日記
写真は、札幌控訴院の刑事法廷を復元したものです。先週、仕事で北海道に行った折に撮影してきました。

札幌の大通公園(本当に広い!というか、長い!)、テレビ塔の反対側っていえば良いのでしょうか。そこに市立博物館があります。その建物が、かつての札幌控訴院です。大正15年(1926年)に札幌控訴院として落成されたのだそうです。大日本帝国憲法下の“大審院”の時代ですね。戦後、日本国憲法が公布されるに伴い新たに札幌高等裁判所となり、昭和48年(1973年)まで使用されたようです(現在の札幌高裁は別の場所に移転している)。百選掲載の有名事件のいくつかもここで審理され、大審院・最高裁に上告されていったのでしょう。様々に思いを巡らせながら写真を撮ってきました(撮影可でしたので)。控訴院は、札幌と名古屋にしか残っていないそうです。貴重な司法制度史遺産です。

こんな「社会科見学」もたまにはいいですね。法曹を目指した頃を思い出します。札幌近辺で勉強に励んでおられる方なら、息抜き、モチベーションの確認にうってつけのスポットだと思います。入場無料ですし(地下鉄東西線・西11丁目から徒歩2分程度。大通駅からも歩けます)。あるいは、札幌で受験する方が、3日目の「中休み」の日に気分転換に行くのもよいかと思います。

それから、ここでは「裁判員体験」なるものもあります。実務家になったら裁判員にはなれないので、体験してみました(笑)これ、意外と面白かったです。刑事裁判をアニメで再現するものを見てジャッジするというゲーム。被告人は殺人未遂で起訴されるのですが、弁護側は「傷害である」との主張。争点は、殺意の有無。証人尋問・被告人質問などを聞いて、ジャッジします。殺意の認定の勉強とは言わないまでも、参考になりました(笑)もし自分が尋問するならどんな質問をするか、なんて考えたりしながら(笑)弁護士が私が想像したこととだいたい同じことを聞いていたので、「結構いけるじゃーん」なんて思いつつ(笑)ここでネタバレさせるのはまずいでしょうから、教室で少ししゃべろうかな、と。

仕事で様々な街に行くので、日本各地の都市、交通機関にはわりと詳しくなっちゃいました。良いところが多いです、ホントに、日本は。

神戸…旧居留地のあたりの雰囲気が好き。

那覇…海もいいけど、国際通りの雑多な雰囲気が好き。

金沢…茶屋街、良い雰囲気です。魚は日本海側が美味しい。

名古屋…地下街、もはや把握できません。すごすぎます。今週の土日にまた行きます。

京都…川床でビール、美味かった。

仙台…無条件で好きな街です(笑)

これらの街で講義を聴いてくださっている方もいるかもしれませんね。これら以外でも、わりと色々な所に行くので(だいたい仕事ですが)、たぶんかなりの確率でニアミスしています(笑)

さて、これからスタ短特訓「民法①」のレジュメを作ります。


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2 コメント

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通信でお世話になっています (@北海道)
2010-07-28 23:22:25
はじめまして。いつも、内容の濃い講義をありがとうございます。是非、先生に聴いてみたいことがあり、コメントさせていただきました。

私は、かなり多くの講師の講義を聴いたことがありますが、講義技術やプレゼンに関しては、間違いなく先生がナンバー1だと思います。長時間、無駄なく、よどみなく話を続ける、しかも大変説得的でわかりやすい。すごいなと思います。

これからの法曹は、プレゼン能力が求められると思います。裁判員裁判にしても、企業を相手にするにしても、いかに相手を納得させるプレゼンができるか、は大切だと思います。しかし、私はプレゼン能力に自信がありません。人前で話すということが下手で、法曹とりわけ弁護士を目指す以上、何とかしないといけない、と感じています。

先生は何か特別なトレーニングをしたのでしょうか?先生のレベルとは言わないまでも、弁護士として必要十分なプレゼン能力を付けたいと思います。お暇な時で構いませんので、もし何かトレーニングをしたのであれば、お教えください。
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@北海道さん (はら)
2010-07-30 00:55:54
ご受講、ありがとうございます。最後まで「内容が濃い」と言っていただけるよう、頑張ります。

プレゼン能力ですか。うーん、私の場合は「慣れ」が大きいでしょうか。司法試験予備校の世界では青二才ですが、講師歴・講義経験という意味では他の講師の先生よりもあるのかもしれません。講師業は今年で10年目、少なくとも平均して年300コマはこなしてきましたので、約3000コマの経験が…。

もっとも、最初は下手でした。昔の講義映像を見ると恥ずかしくなります。私なりに他の講師の講義なども分析して

・講義時間の倍はしゃべれる準備をすること。その上で優先的に話す内容を、現場の雰囲気で決めること。

・各センテンスの最初の分節と最後の分節ははっきりと発音すること。

・重要な部分はペースを落として反復し、リズムを作ること。聞き手の手が動いている間はできるだけ新しい話に移行せず、反復すること。

・話しに具体性を持たせること。

・聞き手が「聞きたい」と思うであろう点から話し、それを起点に補足していくこと。

・やっぱり力強く話すこと。

この辺を意識して、夜な夜な一人で練習したりしました(笑)

ある程度、人前で話す経験を積めば、だんだんと上手になるのではないかと思います。
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