Dogma and prejudice

媚中派も媚米派も同じ穴のムジナ
従属主義的思考から脱却すべし
(言っとくけど、「媚米」と「親米」は違うんだよ)

作業部会のテーマは、「拉致問題」ではなく「日朝国交正常化」

2007-02-16 | 拉致・北朝鮮問題
外務省 共同声明の実施のための初期段階の措置(仮訳)より

III. 六者は、初期段階の措置を実施するため、及び、共同声明を完全に実施することを目的として、次の作業部会を設置することで一致した。

1.朝鮮半島の非核化
2.米朝国交正常化
3.日朝国交正常化
4.経済及びエネルギー協力
5.北東アジアの平和及び安全のメカニズム

 作業部会は、それぞれの分野における共同声明の実施のための具体的な計画を協議し、策定する。作業部会は、六者の首席代表者会合に対し、作業の進捗につき報告を行う。原則として、ある作業部会における作業の進捗は、他の作業部会における作業の進捗に影響を及ぼしてはならない。五つの作業部会で策定された諸計画は、全体として、かつ、調整された方法で実施される。

 六者は、すべての作業部会が今後30日以内に会合を開催することで一致した。

 合意文書によると、日朝間の作業部会のテーマは、「日朝国交正常化」なのです。何故、「拉致問題解決」をテーマにするべく努力しなかったのでしょうか。

 あの金豚を首領とする犯罪者集団に、過去を謝罪し賠償金を払って国交正常化するというのが「日中平壌宣言」のふざけた内容ですが、そのシナリオに沿った動きなのでしょうか。

 テーマが「日朝国交正常化」という事では、まさに北朝鮮の思う壺です。日本側が、「拉致問題」を持ち出しても、そういう話題は「日朝国交正常化」を妨げる議論だと一蹴されるだけという状況になることも考えられます。

 私としては、北朝鮮に対して「過去を謝罪し賠償金を払って国交正常化する」というような事は、「とんでもないこと」であり、「悪い冗談」としか思えないのですが、日本政府は真面目にそんなことを考えているようですね。

 何故、日本国民を拉致し、日本に対する威嚇行為をを止めない北朝鮮に対して、国交正常化だ、賠償金の支払いだというような褒美を与えなければいけないのですか。財政再建と称して、国民に対するサービスをどんどん低下させるような事を行っていながら、北朝鮮に対して、巨額の経済支援を行おうというような理屈に合わないことは容認できません。

 このような日本政府に対し、山拓氏が、北朝鮮擁護論者の側から、批判をしていましたが、それに対して自民党内で、批判が相次いだという記事↓を載せます。

山崎氏へ批判相次ぐ 北朝鮮支援不参加めぐり

 自民党内で15日、山崎拓前副総裁が北朝鮮の拉致問題の進展がなければエネルギー支援に応じないとの日本政府方針に否定的な見解を示していることに批判が相次いだ。

 町村信孝前外相は町村派総会で、山崎氏の見解を念頭に「党内でああだこうだ言う人がいるが、安倍内閣の足を引っ張り、北朝鮮を利する発言だとどうして分からないのか。誠に不可解な思いでいっぱいだ」と強調。

 山拓氏が、北朝鮮擁護論を述べて、日本政府を批判するという行為は、本人が自覚しているかどうかはともかくとして、本来は、政府に向うべき批判を、自らの方に導く陽動行為です。(山拓氏は、こういう憎まれ役を敢えて演じているふうにも見えます。)

 自称保守の矛先は、山拓氏や、加藤氏、そして、「日本だけが拉致問題を理由に(重油を)供給しないのは6者協議の中で発言権を失うのではないか。国益に反することになるのではないか」と述べた前原氏に向かい、政府批判には至りません。むしろ、媚朝派の山拓氏・加藤氏が批判したことで、日本政府の方針の正しさを確信しているようです。

 ところで、
こちらの期待値が大きすぎる分、ちょっとでも安倍さんが躓くと、「安倍さん約束が違うじゃないか!」と裏切り者呼ばわりをし、後ろから罵倒するような不心得者が出ないかと懸念します。

 というような事を以前おっしゃっている方がおられました。六者協議の合意について、日本政府を批判する私のような輩は、不心得者として断罪されるのでしょうね。

 「〇〇さんを信じてついていけば、すべてうまくいく」というような脳天気な考えは碌な結果にならない、という事がまだ学習できていないのでしょうか。少しも、小泉時代を反省していないようですね。



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