[ 小魔人の小部屋 ] 枚方市の学習塾“ベスト学習会”の別宮利彦の一昔前の回顧録

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別宮利彦の『小魔人の小部屋』
こっそり垣間見てにんまり微笑んでください

言葉の貧困を案じる…

2006-10-22 | コラム

前回の「国語」の力についての続きであるが、
語彙(ボキャブラリー)をいかに豊富に蓄積していくかも大きな問題だ。

そもそも、言葉の知識が乏しければ、
国語の問題に解答するときに、
いくら気持ちを込めても、いい表現にはならない。

やはり、TPOに応じて、言葉を上手に使い分ける術を身に付けてもらいたいものだ。
(TPOとは Time(時間)、Place(場所)、Occasion(場合)の頭文字をとって、「時と場所、場合にあった方法」というような意味である。因みに、この概念の発案者は「VAN」ブランドの創始者である石津謙介によるものだと言われている。)

例えば、『不快』という気持ちを表す表現を考えてみると、
「腹立たしい」、「悔しい」、「悲しい」、「いらいら」、「不安」、「羨ましい」、「妬ましい」、「寂しい」
などなど…。
 たくさんある。

しかし、それをひっくるめた意味で、
ただ「ムカつく」という言葉だけで済ませてしまう…、
そんな表現の乏しい子供たちを見ると、とても切なくなる。

同様に、最近は減少傾向にあるが、「フツー」という言葉。

確かに、子供の側からすれば、「ムカつく」「フツー」というような、
言わば万能言葉は、多種多様なシチュエーションで利用でき、
言葉を選ぶ努力をしないで会話ができるのだから、
とにかく「楽」である。

しかし、普段から万能言葉を多用する子供は、必然的に、
言葉を選ぶ訓練をしないし、語彙も増えないので、
ほぼ確実に国語に苦手意識をもってしまう。

まさに悪循環だ。

このような意味では、家庭においての最も大切な教育は
豊富な会話のキャッチボールの中で、
言葉の知識に幅と厚みを持たせることに尽きると思う。


答案用紙に気持ちを込めて…

2006-10-20 | コラム

秋の深まりを感じながら、中間テストの期間を終えた。

多くの生徒に共通することなのではないかと思うのだが、

英数理社国の五科目の中で、
『他の四科目はいいのに、
この科目だけなかなか思うように点数が取れない。』
また、
『他の四科目は悪いが、
この科目はいつもいい点数取れる。』

というような例外的な得点となる科目とうことで言えば、
「国語」がその代表となるのではないかと思う。


あるときは、自分の意見・考えを反映して設問に答えないといけない。
またあるときは、『自分はこう思う』というのを押し留めて、
たとえ正反対の考えであっても、
筆者の言いたいこと、気持ちを考え、その意見を代弁し、
自分の考えであるかのような書き方をしなければならないこともある。

そこそこ実力があったとしても、い加減な気持ちで問題を解いては、決して高得点は望めない。

知識・経験・直感などを活かし、頭をフル回転させて『思考』しなければならない。

そのせいもあって、入試でも、模擬テストでもフレッシュな頭で、
疲れが出ない1時間目に配置されていることがほとんどだ。

「丁寧に問題文を読み、謙虚な姿勢で細部に気を配る」

そういう、性格的な要素も大いに関係してくる。

また、たとえ性格的には大雑把な人であっても、
『ラブレターを書くように』答案を書くという気持ちを持つことも大切だ。

恋する相手(採点者)に気に入られるように…、
一字一句、慎重に言葉を選んで…。

常にそういう気持ちを持って望んでもらいたいものだ。


10月にクワガタGET!!

2006-10-01 | 日常の1コマ

秋の夜風に、心地よさを少々超えたくらいの肌寒さを感じる10月になった。

ところがなんと、

夜更けの帰宅時、家のすぐ近くで、足元をうごめいていた黒い甲虫の姿が目に入った。

「うわっ!」っと一瞬のけぞった。 ゴキブリと思ったからだ。

しかし、もう一度よく見ると、決して立派とは言えないくらいの角が2本ニョキっと出ていた。

ふと思ったのは、『やったぜ!クワガタを捕らえたぞ…』っていうような少年の感覚ではなかった。

時期的に、人生の終末期を迎えつつあるであろう、はかなくいたいけな甲虫を

庇護の下におき、寒さと飢えをしのいでやろうというような意思で手を差し伸べた。

しかし、彼は八つ裂きにでもされるのではという防御本能からか、必死にしがみついて抵抗した。

はがしとるときに挟まれるのが怖いので、誘導すくい取り作戦で袋に入れ、持ち帰った。

この夏カブト虫を飼っていたので、その虫かごに入れ、蜜を与えると、貪るようになめはじめた。

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