秋の夜風に、心地よさを少々超えたくらいの肌寒さを感じる10月になった。
ところがなんと、
夜更けの帰宅時、家のすぐ近くで、足元をうごめいていた黒い甲虫の姿が目に入った。
「うわっ!」っと一瞬のけぞった。 ゴキブリと思ったからだ。
しかし、もう一度よく見ると、決して立派とは言えないくらいの角が2本ニョキっと出ていた。
ふと思ったのは、『やったぜ!クワガタを捕らえたぞ…』っていうような少年の感覚ではなかった。
時期的に、人生の終末期を迎えつつあるであろう、はかなくいたいけな甲虫を
庇護の下におき、寒さと飢えをしのいでやろうというような意思で手を差し伸べた。
しかし、彼は八つ裂きにでもされるのではという防御本能からか、必死にしがみついて抵抗した。
はがしとるときに挟まれるのが怖いので、誘導すくい取り作戦で袋に入れ、持ち帰った。
この夏カブト虫を飼っていたので、その虫かごに入れ、蜜を与えると、貪るようになめはじめた。
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