去る3月5日、第61回びわ湖毎日マラソンが琵琶湖畔で行われた。スペインのホセ・リオス選手が2時間9分15秒で優勝した。リオス選手は大の日本ファンで、びわ湖毎日マラソンに3年連続出場。一昨年は2時間7分台の好タイムで優勝。昨年はトップとわずか3秒差で2位。この1年間は、「大会での雪辱」を胸に、走り込みを重ねたとのこと。
表彰式の後、初マラソンの時から応援してもらっている車椅子の少女を見つけると、笑顔で駆け寄り、首にかけていた大会優勝の金メダルをプレゼントした。
この少女は中学2年生。脳性マヒで下半身が不自由で、車椅子生活を続けている。父親が市民ランナーだったこともあり、「びわ湖」には数年前から毎年、親子で応援に駆けつけている。一昨年、マラソン初挑戦だったリオス選手に沿道から声をかけ、手を振ったところ、リオス選手も小さく手を上げて応え、2時間7分42秒の好タイムで優勝した。
リオス選手を応援して3年。思いも寄らぬプレゼントに少女は「びっくりした。すごくうれしい」と大喜び。リオス選手は「沿道で僕を応援してくれているのはよく知っていた。ハンディがありながらそれを乗り越えて生きている彼女を今度は僕が応援したかった」という言葉を残して、6日に関西国際空港から帰国の途についた。
(゜ー^*)d Good job♪
心の温かい人、いい人だァ。優勝メダルはリオス選手にとって、一生の思い出となる大切なものだが、それを惜し気もなく笑顔でプレゼントする。まさにジェントルマンの中のジェントルマンだ。
マラソンといえば、私も、大学生の時に、「一生に一度やっておかないと…」との思いで、42.195キロのフルマラソンを走ったことがある。「どうせやるなら、派手にイコウ」との思いもあり、ハワイまで行って、ホノルルマラソンに出場した。
走り終えた後には、『二度とこんなしんどい思いはしたくない』という気分もあったが、同時にその何倍もの『生まれて初めてのすがすがしい爽快感』があったことを今でも鮮明に覚えている。
リオス選手のこの行いは、後者の「爽快感」がもたらしたものであろうと思う。