八濱漂泊傳

ダラシナイデラシネ記

河原者美術館

2012-05-16 23:02:36 | ゲージツ

 

日本の木造建築のシステムは

つくづく、よくできていると思う。 

 

柱、梁、小屋組、畳、建具、土壁・・・・

 

自由に組み合わせられる架構性・・・・

 

移築可能な仮設性・・・・

  

 

そんな、

日本建築の特性を活かして、

 

一夜にして姿を現し、

一夜にして消える!

 

というコンセプトの 美術館 を計画した。

 

C03f1

 

当時、

講師をしていた芸術デザイン系の専門学校の

卒業制作展の会場として、

 

8a171

 

京都鴨川の河原に、

建築学生たちの手で組み立てることのできる

画期的な 美術館 だったのだが・・・・

 

C0371

 

学校側は、

卒業制作展そのものを開催することに否定的で、 

まったく完全無視されたプロジェクトである。

 

 

思えば、

京都鴨川の河原は

日本の芸術発祥の地である。

 

 と呼ばれた、

連歌師の善阿、周阿、能阿、

能の大成者・観阿弥、世阿弥、

足利義政に仕えた庭師の善阿弥、 

出雲の阿国、遊女歌舞伎、若衆歌舞伎 ・・・・

 

5

 

そんな京都鴨川の河原で、

 

一夜にして姿を現し、

一夜にして消える!

 

という 卒業制作展 が

毎年恒例で開催されていたならば、 

有名な専門学校になっただろうな・・・・

 

と、今でも思う。

 

 

コンセプトに

いろんな引き出しを用意していても、

 

誰も開けてくれなかったら、

誰にも伝わらないんだよなあ! 

 

 

   


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