八濱漂泊傳

ダラシナイデラシネ記

古建築の見方

2010-03-31 23:24:00 | イケン!

 

本日は!

鹿苑寺 舎利殿 の話。

 

通称 金閣寺 の話。

 

 

さて、

 

京都の 金閣舎利殿 は、

何階建ての建物でしょうか?

 

と質問すると・・・・

 

 

大半の人は、

 

 「えっ! にっ 2階建て・・・?」

 

と答えるが、

 

正解は、3階建てである。

 

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1階部分は、

公家様式(寝殿造り) の 「法水院」

 

2階部分は、

武家様式(書院造り) の 「潮音洞」

 

3階部分は、

禅宗様式(仏殿造り) の 「究竟頂」 

 

 

つまり、

 

金閣舎利殿 のデザインに

秘められた意図とは・・・・

 

 

 天皇、公家 よりも 武家 が上!

 

 武家 の中でも、

 究極の頂き にいるのが、

 出家して僧になった 足利義満 である。

 

という メッセージ である。

 

  

「究竟頂(くっきょうちょう)」 とは、

究極の頂き という意味で、

 

おまけに、

 

屋根に乗っている 鳳凰 が、

室町幕府をヒエラルキカルに

正統化しているのである。

 

 

明の皇帝から、

日本国王源道義 の封号を与えられた

足利義満 は、

 

名実ともに 日本の頂点!

 

 

この 金閣舎利殿 に

天皇公家 を招いて、

 

皮肉たっぷりに、

盛大な宴を開いた 足利義満 という男、 

Yoshimitu

  

げにげに 恐ろしい男 である。 

 

 

 

平々凡々と暮らしている、

 

そこのあなた!

 

知らず知らずのうちに、

 

あなたが住んでいる家も、

親が1階で、子供が2階となって

 

ヒエラルキー が、

主従逆転していませんか?