ティコ・ブラーエ


パパとママの視点から
子供と建築探訪
こどものおやつから考える体にやさしいレシピ

都市を楽しむ

2009-12-23 | パパ
都市はものの集積とそれによって生まれる余白とで形作られている。ヨーロッパの都市のような秩序ある形態もあれば、日本のように無秩序に経済の論理で氾濫していく都市もある。もし都市の特徴に合わせた鑑賞の作法があるとするなら、日本の都市はどのようにすれば楽しめるのでしょうか?
そこでひとつの楽しみ方を提示してくれたのが、赤瀬川原平氏の超芸術トマソンです。トマソンとは、不動産に付属・保存されている無用の長物で創作意図がないがよく見るとおもしろいと思えるもの。そのものが置かれる場をずらしてみることで現れてくる新たな視線を生み出したデュシャンのレディ・メイドの発想に近いかもしれない。このような異化効果は現代芸術の重要な手法です。アポリネールも書いています。

「人間の眼にたいして、自然がもっている外観を絶えず更新するのは、詩人や美術家の社会的機能である」

人間の眼は都市に対して更新されていく。そのためには、ものをよく見なければならない。それは、ものにへばりついている社会によって形成された慣習を洗い流すことだと言い換えてもいい。芸術を学ぶ理由はまさにこの点にある。
僕自身はトマソン探しはしてませんが、ふと見せる都市に存在するものや余白の美しさを味わいながら、日々歩いています。











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