ティコ・ブラーエ


パパとママの視点から
子供と建築探訪
こどものおやつから考える体にやさしいレシピ

子育てはアート

2010-07-07 | パパ
子供の行動を見ていると、そこには目的がない。モノ自体との戯れがあるだけのように思える。大人になると、どんなことにも目的があって、それに対して行動を起こす。それは、モノが持つ機能で縛られた世界の中でしか、モノを見れなくなっているからだと思う。だから、子供の行動と親の予測には、ずれが生じる。
ピカソや岡本太郎が子供の絵に興味を強く引かれたのは、子供が生きるもう一つの世界に人間の本質を見たからかもしれない。予定調和的な大人の世界を素のままで乗り越えていく子供のパワーに芸術の根源的なものを見出し、自身の作品の恣意性からの脱却を試みようとしたのではないか。

「子供は誰でも芸術家だ。問題は大人になっても芸術家でいられるかどうかだ。」

食べる行為、排泄の行為すべては、先にその行為があって後に、意味を大人が教えていく。それによって子供は社会的な動物になっていく。栄養を取るため、排泄物は汚いものであるといった具合に・・・。

社会性は他人と生きていく上で必要な事だとは思う。しかし、だれもが、かつて名も無いモノのみの存在に取り囲まれたもう一つの世界で生きていたことを思い出さなければならないとも思う。子育てとは、その脳の奥深くに潜り込んだ記憶を刺激するアートなのかもしれない。


最新の画像もっと見る