ティコ・ブラーエ


パパとママの視点から
子供と建築探訪
こどものおやつから考える体にやさしいレシピ

野田琺瑯

2010-06-21 | いいもの


子育てがはじまって、家にいる時間が多くなると、色んなことが気になり始める。
毎日使うものが気になりだすと、使うたびにプチストレスが。
冷蔵庫の中もその一つ。
色んな形や色の保存容器がずっと気になっていた。

兼ねてより揃えたかった、野田琺瑯。
シンプルな形に乳白色の色。
銅板にガラスでコーディングしてあるので、におい移りや色移りがない。
しかもそのまま火にかけられるという優れもの。

昔はこういうものにお金をかけようと思わなかったが、今は毎日使うものにこそいいものを使いたいと思う。
なので、今年の誕生日はこれに決定!

冷蔵庫が、すっきりきれいに。
あ~気持ちがいい!!


ギャッベ

2010-02-08 | いいもの
アスティエに続き、我が家で大切にしているもの。
ペルシャ語で「粗い」を意味するギャッベ。



ギャッベとはイランの遊牧民族カシュガイ族の女性達が織り成す絨毯のこと。
女性たちはたしなみとして技術を身につけ、生活に役立てていた。
テント生活の必需品であり、固い地面に敷くために非常に丈夫で分厚い。
羊、ヤギ、ラクダの毛を草木染めし、ざっくりと織った素朴な風合いは彼らの生活を思い起こさせる。
またギャッベには下絵がない。
即興で色の組み合わせや模様を決めていく彼女たちは、すばらしいアーティストだ。
その題材は遊牧生活の舞台である美しい自然、織り手の毎日の生活や身近に起こった出来事などであり、ときにはその願望などをギャッベに託して表現することもあるようだ。
今は市場に出回っているが、本来は非常にプライベートなもので、織り主の心のありようを示した手紙であり、日記であったのだ。



モチーフにはもちろん、色にも意味がある。
例えば、黄色。
黄色はイランの砂漠の色。
砂漠とは遊牧民にとっての生活の場、彼らの「故郷」そのもの。
砂漠が干上がり、羊たちの餌を求めて緑多いザクロス山中で夏を過ごすとき、黄色いギャッベが織られることが多いそうだ。
青は夜空とそこに輝く星もしくは水への憧れ、風に吹かれる草原がどこまでも続く緑、赤やオレンジの夕日に染まる大地。
そのものから感ずる思いを色に込めて織り込む。
なんだか、知れば知るほど大切な思いが伝わってくる。



我が家のギャッベは壁にはってある。
モチーフは鹿とヤギ。
鹿は子供を大切に育てる生態から家庭円満の象徴。
ヤギは遊牧民にとって一番身近な動物で、家族同様の存在、子孫繁栄の象徴。
イランの女性たちの大切な思いを受け継いでいこう。




アスティエ・ド・ヴィラット

2010-01-31 | いいもの


アスティエとの出会いは以前働いていたお店。
マーガレットシリーズのお皿が一枚だけ残っていた。
正直値段に驚いたのが最初の印象。
だが、その当時の店長の感性に刺激を受けつつ、いろんなものを意識してみていくうちに、ものの良さ、自分の好みが明確になってきた。
アスティエの独創的な世界観にはファンが多いが、私もその一人。
つややかな白い釉薬の下からのぞく黒土が深い味わいを生み出し、繊細でありながら、ぽってりとしたあたたかさがある。
手にしたときの軽さと薄さには驚く人も多いだろう。

Astier de Villatte(アスティエ・ド・ヴィラット)とは、パリの12区のにアトリエを構え、パリ市内に工房を持つ唯一の陶器だ。
アンティーク調で、伝統を感じさせるような器だが、実はパリのボザールで出会ったクリエーターたちが始めた若いブランド。
インスピレーションの源は芸術一家のAstier de Villatte家のエスプリ、ローマでの暮らしの経験、蚤の市や屋根裏部屋で見つけた美しくも奇妙で魅力溢れるものたち・・・だとか。
フランスの土と伝統的な技術を用いてすべてハンドメイドで制作されている。
意図的にゆがみやがたつきを残すことで、作り手の思いと共に作品性を帯びる。



我が家のアスティエくん。
マーガレットシリーズのフラワーベース。
結婚の記念にと唯一!?おねだりしたもの。
生のお花もすきだけど、いつもドライの花をいれてしまう。
自己主張が強いかと思ったが、以外に控えめ。
でもなくてはならない大事な存在、立派に仲間入りを果たしました。
といいつつ、すでに4年目。
そして、明日は結婚記念日。
アニバーサリー女と言われつつも、やっぱり記念日は気になるママでした。


柚木沙弥郎

2010-01-26 | いいもの



染色作家として活躍している柚木沙弥郎さん。
その図案は大胆でありながらなんともほほえましくやさしい。

   世の中なんでもないものなんてないのかもしれない。
   しかしそのなんでもないものを詮索するときりがない。
   僕はなんでもないものをそのまま面白いと思う。

ホームページのトップに書かれた彼の言葉がすべての作品を物語っている。
彼と書いたが、1922年産まれの御年88歳のおじいちゃんだ。

美術史を学ぶため1942年に東京大学に入学したが、勉強は戦争で中断され、46年から大原美術館(岡山)に勤務。
そこで和紙に大胆な民芸模様を型染めした暦に出会い、民芸に魅せられた柚木は民芸運動のリーダーである柳宗悦(最近人気の柳宗理の父)の作品を読み始める。
これが柚木の人生の転機となり、暦をデザインした芹沢介のもとに弟子入りすることになる。(柚木沙弥郎HPより)
ここから染色の人生がはじまった。





絵を書くのが本質的に好きという言葉のとおり、描く楽しさが伝わってくる。
絵本の中の動物たちの表情は愛くるしく、やさしい人が描いたんだろうな、と思わせる。

そして彼のお孫さんが開いているお菓子屋さんの‘hana’のクッキー(箱も)のデザインもしている。



             hana http://www.hanahomemade.com/hana/sweets/index.html


年齢を重ねるごとにその人の生き方が表情に表れてくる。

何歳になってもやさしい心を持っていたいと思う。


アン・サリー

2010-01-06 | いいもの
子供と過ごす家の中。
音楽が聴きたいときにいつも流すのがAnn Sallyのアルバム。

以前働いていたお店で出会い感動した。
やさしい歌声とメロディーは心に残る。
お店を開ける前、誰もいない店内で一人彼女の声を聴くのが好きだった。

お気に入りは、三時の子守唄とハレルヤ。
李香蘭が歌った蘇州夜曲も美しい。
そして妊娠時に見つけたアルバム‘kokorouta' は子供の成長を祈るような歌ばかり。
‘おまえが生れた日’を聴いて何度涙したかわからない。
彼女は医師で歌手でそして2児の母なのだ。

やさしい音楽を聴くとこころが落ち着く。
子育ては楽しいものだが、時には一人内に向かうときもある。
そんな時聴きたい音楽はきっと何かを気づかせてくれる。