アスパラガスの花

2018-05-30 | 野帳2018

食用アスパラガスの花が咲き始めました。 Asparagus officinalis 
別名を
和蘭雉隠し(おらんだきじかくし)=外来のキジカクシ
松葉独活(まつばうど)=松葉様の葉を持ち若芽を食べるので独活にたとえて。
一般的ではないが体を表した名前です。


松葉のような細い針のような葉の間に小さい花がいっぱい咲いています。


百合に似た6弁花の通り、ユリ科です。


花弁と萼を合わせて6弁です。花の中心の黄色いのは雄しべです。
雌雄異株です。

雌株には赤い実がつき翌春に目を出して増えます。こぼれ種で増えてきます。


これは仲間の立天門冬(たちてんもんどう)です。 Asparagus pygmaeus
紡錘形の貯蔵根を持ちます。花壇で見かけますが、日本固有種です。
花を見たことはなく、株分けで増やしましたが、『まだ花がさいたことがない(牧野)』とありました。
ところが、『夏日梢上葉間ニ淡黄色ノ小型花ヲ開ク(村越)』とあり注意して見ていることにしました。

 

牧野: 牧野富太郎 牧野新日本植物圖鑑

村越: 村越三千男 集成新植物圖鑑

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雌しべが2本ある

2018-05-19 | 野帳2018

今年も宿根サクラソウ(プリムラ・ポリアンタ)がよく咲いている。


花のつきが良い。
冬寒かったせいだろうか。例年通りの手入れをしているのだが。

多くのなかで目についた花がある。


花が楕円形をしている。
なんと、雌しべが二本ある。同じ株の花の雌しべは一本だが。
外の花は一本なのに。
といっても、株分けしたから全てクローンだから同じはず。


この花だけなので「枝変わり」でもなさそう。
ゲノムと呼ぶ遺伝子の組合せが変化したわけではないだろう。俗にいう"DNA"は同じだと思う。
花芽ができるときに例えば温度とか物理的刺激を受けて変異したのだろう。

動物でも、受精卵の細胞分裂期にビタミンAの濃度が高いと多指(6本指)が生まれると書いてある。
これもDNAの変化ではない。

書き始めて、図鑑を読んでいたら、プリムラ・ポリアンタか、プリムラ・オブコニカか迷い、気がついたら花が終わっていた。

Primula polyantha (hybridus)

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