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★さちゅりこん――渡邊史郎と縦塗横抹

世界が矛盾的自己同一的形成として、現在において過去と未来とが一となるという時、我々は反省的である。(西田幾多郎)

コミュニケーションのためには、金言を一週間程度考える必要がある

2010-05-10 00:17:14 | 思想
本当なのかは知らないが、レヴィ=ストロースは、マルクスの「ルイ・ボナパルトのブリュメール18日」や「経済学批判」を読んでから仕事をすると頭がよく働いたという。私もまねてやってみたことがあるが、うまくいかない。「経済学批判」を原稿用紙に写してみたこともあるが、第一章を終えたところで腕が痙攣を起こした。

結局、私は「ゲオルゲ詩集」とかキルケゴールの「誘惑者の日記」から始めた方が頭が働き始める、気がする。

しかし同じく誘惑者みたいな人物が出てくるとはいっても、それが村上春樹の小説だったりすると、なぜか朝っぱらから血の気が引いてくる。「今日、なぜだかわからないし、うまく思いだせないけれど、僕はそんな間違いをしたらしかった。」(←真似てみた。

こういう日は、荒療治をする必要があるので、近くの古本屋で東條仁の「CUFFS」を数巻ひっつかんで帰ってくる。(ちゃんと買いました)

不良高校生の主人公がずっと喧嘩をしている漫画であるが、彼がとにかく敵に説教しつづけているのがおかしい。彼の魂は実は35歳なのだ。パンチの合間に金言を連射する。どう考えても、その場で考えつく類のものではなく35年間、いや実際は一週間考えたせりふである。

主人公たちのスピーディで双方向的な(笑)コミュニケーション能力(笑)はすごいね。描かれている世界からしてむしろゴミニケーションというべきであろうが……。無論腕力や言語能力に差がある人物たちだから上手くいっているのである。決して対等なコミュニケーションではない。確かにスキルも必要だわな……

喧嘩の。

すっきりして昼からは勉強できました。