白爺の独り言

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カロリナスバンザイ岬(テニアン今昔物語14)

2010-10-15 09:09:35 | テニアン今昔
昔の話・・

チューロビーチに上陸したアメリカ海兵隊は、次々日本の守備隊を撃破してソンソン町まで到達しました。
賑やかだったソンソン町は廃墟となっていますが、
その中をアメリカ軍はカロリナス方面に進軍しているようです。



北から追われた日本の兵隊さんは、最後の砦とするためカロリナス台地の洞窟に撤退しました。
勿論民間人も同じで、Emiiも両親とカロリナスの洞窟に避難したそうです。
台地に登るジャングルを進んでいる海兵隊ですが、この近くの洞窟にも沢山の日本人が隠れていたことでしょう。

           

アメリカ軍は台地の下からも攻撃をしていました。
前方に見える洞窟群がカロリナス台地の洞窟です。
1航艦司令部の角田司令長官もこの洞窟内で自決されたそうです。
写真に写っているジープには、拡声器が取り付けられていますが、このスピーカーから投降しなさいと放送していたのでしょう。
日本の兵隊さん達は、民間人に投降しなさいと勧めて、自分達は玉砕していったと生き残ったEmiiは話しています。

今の話・・



この断崖からも沢山の人が「バンザーイ!」と叫んで自決したことでしょう。
自分の子供を殺した人もいたでしょう。
しかし、現在は紺碧の色を湛える静かな太平洋になっています。
             

アメリカ軍が投降を勧奨していたと思われる場所には、現在沢山の慰霊碑が建てられています。
左の祭場つき慰霊碑は、沖縄の慰霊碑です。
中央は南洋興発の専習学校慰霊碑、右にあるのは「魂」と書かれた碑で、金比羅宮の有志が造った納骨堂です。
ジャングルで収集してきた遺骨を一時ここに納骨して、後日日本の厚生省から来た人に渡して靖国神社に帰ってもらうようにしていると聞きました。



この慰霊碑は、Emii達が中心になって引揚者から寄付を募り、石を積み重ねて建てた最初の慰霊碑です。

             
日本軍守備隊の慰霊碑も建つています。



神主さん有志が、鳥居も建立しました。
テニアンでは避難中飲み水が無いので苦しんだためか、「献水」の碑が鳥居の奥に見えています。
白爺たちは、テニアンに行くと最初にこのバンザイ岬を訪れ、戦死した方のご冥福と静かなテニアンが何時までも続くようにと祈願しています。








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