姉の食事介助は大変だった。時間がかかるので土・日には家族のサポートを依頼されることもあった。経鼻補給になるまでは看護師さんが二人係(交代)であったが、姉のためにアルバイトの看護師さんがしていただくこともあった。昼食の食事介助がおわると、もう夕食の時間が始まるのであった。身体を支える力が弱まり食事を摂取する体勢がとれないのであった。頭部が傾き、居眠りをしているような状態になり、口の開きも狭まり、スプーンもなかなか入りにくく、絶えず声掛けをしていただいていた。重労働である。全量摂取が大事であろうが、日々によって食欲の状況も違う、全部、口に入れればよいというものではない。食事介助をしていただいた看護師さんに大感謝である。2,3時間もかけて声掛けし、笑顔を絶やさず、凄いことである。お盆に並べられた食事も主食はもちろんお粥であり、副食もミキサー状であったし、汁物もとろみ状態であった。ミキサーにするのは大病院であるから必要な器具があるだろうが、多くの患者さんがみえるのである。ミキサー状といってレベルがあると思う。刻み食といってもレベルがあると思う。とろみをつけるといっても、これもレベルがある。病棟に運ばれてくる食事、その食事のひとつひとつにも多くの人々の手が加わっているのである。