病院で療養できれば主治医や看護師もみえて、体調の急変にも対応できるし、家族の者も安心である。でもやはり病院は病院でありドクター、看護師、多くの医療スタッフもみえ、もちろん多くの患者さんもみえて、いっしゅ独特の雰囲気のある空間である。もちろん、それは当然のことでありますが療養されている患者さんに少なからずプレッシャを与えているものと思われます。ご本人を支えるサポーター(ご家族)にとっても同様だと思います。ご本人にとっては家族に囲まれて何気なく過ごす時間の共有というのが価値あるものだと思います。家族そろって食事をしたり、会話をする、笑ったり、悲しんだり、いろいろな家族模様が家族の団欒にはあると思います。ご自分のお家で生活できることがなによりである。もちろん「再発」という不安や予後の経過がどういうふうに進展していくか数え上げればきりがないものの、穏やかに日々を過ごせることはご本人にとってもご家族にとっても素晴らしいものであると思います。そういう意味で「在宅」での療養の可能性を追求することは、ご家族にとっては真っ当な願いであると思います。「在宅」での可能性を願い、出来る限りのバリアフリーを進め、実際にご本人の病に向き合うことは、病状が安定している場合は「穏やか」な時間を共有でき最高であると思う。しかし、実際にケア(介護)することは現実としては、なかなか難しい、至難の技であると思います。脳腫瘍であることに起因する症状であろうと思われますが、高次脳機能障害の症状が発症したり、認知症、また病状の進行が予想に反して急であったりターミナル期には、ご本人の想いが汲み取れなかったり、家族の想い、特にキーパーソンの方の想いが伝わりにくかったりして、それまでのご本人とは思われない症状(言動)が発症してくることもある。ドクターであれば症状の原因やその症状を抑える投薬や処置が出来るのであろうが家族の場合はそうもいかない。「在宅」の訪問介護、訪問リハビリ、訪問看護、居宅療養管理指導などの介護保険の諸サービスを活用しながらも、「在宅」でのケアが困難になり、結果として家族が対応できなくなり、病院でお世話になることになるケースもあると思います。しかし、そのことはご本人を「在宅」で見守りたいという家族の願いや想いが「現実的」でないことを意味するものでは決してないと思います。「在宅」か「病院」かという二者択一ではなく、大病院と地元の病院との連携、在宅でのケア(訪問看護、訪問介護、訪問入浴介護)の活用など、ありとあらゆるサービスを活用しながらが進められればと思います。ご本人とご本人を支えるご家族の声が今こそ大事なものになるものと思います。
彼のお気持も確りと聞かれ、彼を支えてあげたいという貴女のお気持もしっかりとお伝えし、
おふたりのお気持を重ね合わせてみてください。告知されて動揺されない方はほとんどみえないですし、ご本人の場合と支える方の場合でも異なるかもしれません。落ち着くまでにどれくらい時間がかかるかということも断定的に語れるものではないと思います。青猫さん、貴女がこうやって、みなさんのご意見をいただきたい、そういう想いをめぐらしたり、アクションされたりしながら、落ち着かれるのではないのでしょうか?お互いのお気持を確認されながら
「落ち着く」、病に向き合われていく準備をされていかれるものと思います。可能であるなら彼と貴女がご一緒にドクター(主治医)のお話しを聞かれる場がセットされればと思います。
お一人で抱え込まれず、ゆっくりと彼を見守ってあげてください。青猫さんもお大事になさってください。