姉の場合は路上で倒れ、救急車で近隣の病院に搬送された。携帯にワイフから連絡があり、病院に直行した。ドクターの所見では「脳出血」で左手に麻痺があり、暫く入院して、検査をし、様子観察してみましょうということになった。ところが一週間経ってもドクターからなんの連絡もないので、ドクターに今後の治療方針やリハビリについて尋ねたのだが、ドクターからの話はCTやMRIの検査結果は「脳腫瘍」の疑いが濃いということであった。そのドクターは脳神経外科の専門医ではないのでとことわりながら、「仮に腫瘍があったとしても前頭葉にあり、脳の表面に近いところだから全摘できるであろうからそれほど心配はないと」さらりと言われた。「脳腫瘍」、驚きのあまり開いた口が塞がらず、もう一度、問うていた。大学病院を紹介され、翌日大学病院を受診したが、タイミングが凄く悪かった。一度実家に戻り、必要な物を取りにいくことになったが、搬送先の病院は療養型の病院でドクターの回診も少なく、姉は不満が高じていて、もう病院に戻らない、戻りたくないと言い張るしまつであった。なんとか「説得」して病院に戻ったが、「ドクターはなんと言っているのよ」と問うてきた。「貴方がこたえられないのなら、私が聞きに行く」と詰め寄られ、結局ドクターから姉に「脳腫瘍の疑いがあり、大学病院に紹介状を書くからということで、明日受診が決まった」とお話があり、姉はやや「落ち着いた」のであった。内輪の話で、心苦しいが、これが実態であった。「脳出血」から「脳腫瘍の疑いあり」という告知、大学病院で正式に「脳腫瘍」という告知があった。私の場合は「脳腫瘍」にも良性も悪性もあることもつゆ知らず、「脳腫瘍」イクオール「癌」イクオール「死」と線路が敷かれたように思った。姉の発症は8月、9月に1回目のオペで「神経膠芽腫」と分かる。無事オペが終わってほっと一息ついていたら11月に2回目のオペ、なんと恐ろしい病かと思った。年を越せるのかという不安が頭を過ぎった。自分にこれから何が出来るのだろうと考えた。以上が姉が脳腫瘍と告知されたときの様子を綴りました。これが正直なところである。特に大事だと思うことは「告知」は避けてはとおれないものであることはわかるのですが、ご本人や家族の者への心のケアが絶対に必要だと思います。ドクターはもちろんですが、看護師さんの出番がここにあると思います。「脳腫瘍」と告知された時、ご本人のお気持ちや家族の心模様、不安や恐怖、それにどう対応していかれたか、差支えがなければコメント欄に書き記していただければ幸いです。
もも踏まえて綴られたのですね。段階にあわせた「介入」の項目がポイントですよね。姉の病が発症したとき、小生がひどく困惑した状況に
陥ったとき、姉の担当の看護師のグループが「介入」し、リエゾンナースをご紹介いただきました。姉が旅立った後、カルテの開示を希望し、閲覧した際、「介入」の項目がありました。「介入」というのは、世間一般で慣用されているのとは、少々違った意味で使われているのですね。心理学、看護学で使われる医療的な
用語なのですね。小生のブログにリンクさせていただいているAquablueさんのブログにも心理状況について詳細が記されています。ご本人や
サポーターの心のケアについては、今後、もっともっと注目される必要があると思います。
脳腫瘍と告知された時など、心の危機的状況に人が遭遇した時、その心理過程、その時どのように援助したらよいかをフィンクの危機モデルを参考にすることができます。、その内容を自分の解釈も含め以下に簡単に書かせていただきます。
・・・①衝撃の段階/////
症状(状況)-----強烈な不安、パニック、無力状態を示し思考が混乱している。正確な判断理解ができなくなっている。また、急性身体症状を現す。
介入-------・安全に対するあらゆる手段を講じる・対象者の状態を理解し温かい思い遣りのある態度で対象者の側に付き添い静かに見守る。
②防御的退行の段階/////////////
症状(状況)---------------危機や脅威を感じさせる状況に直面するにはあまりに恐ろしく圧倒的なために無関心あるいは多幸症の状態を示す。不安は軽減し急性身体症状も回復する。
介入-------対象者の防衛システムにみだりに踏み入らない温かい思い遣りのある態度で対象者を支持する。
③承認の段階///////////////
症状(状況)-----現実に直面する。無感動あるいは怒りを伴った抑うつ苦い苦しみ悲しみ強度な不安の状態を示し、再度混乱を体験するが次第に新しい現実を知覚し、自己を再調整していく。
介入--------誠実な支持のもとに現実に対する洞察を深めさせる。
④適応の段階・///////////////
症状(状況)・・・建設的な方法で積極的に状況に対処する(手術等の治療を受ける等)。満足のいく経験が増え次第に不安が減少する。
介入・・・・現実的な自己評価を促し、成長に関する動機づけ、評価を行う(リハビリ等)
これは海外の研究者の調査研究の結果が構築されたモデルであり、日本と生活感文化感も異なり、また個人個人の生活歴も異なるため誰にもあてはまるものとはいえないことを付け加えます。長々申し訳ありません。
そして、2009.8.19 2度目の告知でしょうか・・・。放射線治療やテモダールの服用で落ち着いてきていた腫瘍が、活動を再開と検査結果が出てしまいました。今回も息子と一緒に聞きました。検査の結果を聞くまでは、非常に精神的に私も息子も不安定でしたがハッキリと結果が出て、何故かスッキリとしました。
小児脳幹部グリオーマは予後不良の腫瘍です。それでも1年3ヶ月頑張っている息子がいます。障害は数々ありますが、ここで生活してる息子がいます。今まで頑張ってきたことが、大きくはありませんがちょっと自信になっているのかもしれません。2度目の告知はすんなりと受けいることが出来て、また治療を再開していきます。
にはどうされますかと丁寧に問われているのも素晴らしいことだと思いますし、貴女の心持をご存知の旦那
氏ですからね!旦那氏から貴女に告げるのはさぞや辛かろうという判断でドクターから貴女に告げられたわけですよね。告知というのは、どの方法が一番良いとかいう範疇で答えを出したり、考えたりするものでは
ないようにも思います。あえて言うとするならご本人
のお気持ちを最優先するのが最善だとは思います。ご主人のお父様が貴女に「余命のことは言うな」と言われたとのことですが、そのお気持ちは充分わかるのですが「貴女が我慢すればいいのだ」というのは正直なところ貴女にとっては「残酷」だと思います。貴女が勇気を振り絞って、旦那氏に告げられて良かったと思います。貴女から告知されて、旦那氏も心から病に立ち向かう勇気ある一歩を踏み出されたものと思います。貴女にしかできないことだと思うのです。旦那氏とお子さんたちと一歩一歩、歩んでください。そして
より良い思いで、楽しい思い出をいっぱいいっぱい作ってくださいね!辛いこともあるかと思いますが、焦らず、慌てず、一日一日を大切になさってください。
そのためには貴女の笑顔と健康が不可欠です。どうか
どうかご自愛なさってくださいね!立ち入ったことにも触れました、どうかご容赦くださいませ。
この先主人がどういうふうに病気が進むのかはわかりませんが、ちゃんと受け止め、受け入れて行くつもりです。
そして大きな病院に運ばれたあと、意識の戻った主人に先に告知をしていました。先生が主人に『家族に話すか?』と聞いて、主人が『お願いします』と言ってから私が呼ばれました。先生は何のためらいもなく『脳に悪性の腫瘍があります』と言った。
最初は夢だと思った。それに誰の事を言っているのかわからなかった。テレビドラマのように現実ではなくて、明日起きればいつもの生活に戻るのだと・・。
手術の後、しばらくはG4の膠芽腫で余命があまりない事を主人に隠しました。主人のお父さんは『余命の事は絶対に言うな。(私が)辛いのは我慢すればいい。嘘を突き通せ』と言われました。でも私は病気の事を知った上で治療やこれからの生活を考えて欲しかった。だから私の口から告知してしまいました。
今はまだ再発もなくあれから1年が過ぎました。私は告知してしまった事を
コメントを拝読して、姉が倒れて、私自身が右往左往
していた頃を思い浮かべます。お姉様に何をしてあげればいいのか、本当に悩みますよね!脳腫瘍という病
じたいが素人には分かりにくいし、お姉様もそれは同じだと思います。お姉様も貴女に無理や心配をかけたくはないと思われていると拝察します。そのお姉様の
お気持ちが良くお分かりだけに、貴女のお気持ち(悩みや葛藤)も日々揺れがあるかと思います。お姉様も貴女に想いを聴いて欲しいという気持ちがある一方、
それをどう伝えてよいやらということだと思います。
貴女もお姉様の悩みや葛藤を少しでも軽減できればと
思いながらも、それならどう話しかけていけばよいやら、お姉様に言葉をかけようにも、言葉が出てこない。お姉様と貴女が顔を付き合わせる空間に静寂・沈黙が漂う!でも時間だけは規則正しく流れていく。「
自然に普段どおり話をすればいい」のですが、分かってはいるのですが、なかなかそんな風にはいきませんよね。緊張して、肩に力が入り、口元もこわばって
・・・。貴女が綴られているように、今、お姉様はお元気に生活をされているのですから、そこを大切にされて、日々歩まれることが大事だと思います。ここは
交流の場ですから、ここで宜しければ、お一人で悩まれることなく、お一人で抱え込むことなく、貴女の想いをどうか遠慮なされず綴ってください。小生は力不足ですが、この広場に集うみなさんがコメントしていただけるものと思います。暑さ厳しき折り、お姉様共々、匿名さんもご自愛くださいませ!貴女のお気持ち、お姉様に必ずや通じているものと思います。
私は神経膠芽腫G4がどういうものかというものを、あまり分かっていませんでした。お医者様に話を聞いたときは、G4という事ではなかったし、その後家族に電話で聞いたときは、たちが悪いものということまでしか分かりませんでした。ずっと再発していないし、大丈夫。と思っていたのですが、ここ2~3ヶ月でネットや闘病記などを読ませていただき、やっと理解したのが本当です。理解していなくて、ごめんねと思っています。
今のところ、家族の支えもあり、元気にしているようですが、本人の心の中や今後のこと…再発は免れないのか?等を考えると胸が張り裂けそうです。心配掛けまいと思っているらしく、私にはあまり病気のことは話したがらないのですが…
私も、毎日脳腫瘍になられた方やご家族のブログやコメントを読ませてもらって勇気をもらっています。また、このような場を提供してくださったそよかぜさんに感謝申し上げます。