2月。
みんなで作り上げた舞台も無事に終わり、高校生活も残すところ一か月を切ったある日。
キートンは長い間胸に秘めていた思いを打ち明けようと、チーコを学校の裏山に呼び出した。
遠くから「仰げば尊し」のピアノ演奏が聞こえてくる。
キートンは思い切ってチーコに告白する。
キートン 「チーコ・・」チーコ 「なあに」<o:p></o:p>
キートン 「オレ・・・僕の事どう思う」チーコ 「・・・どうって?」
キートン 「・・・だから、その・・・嫌い?」
チーコ 「・・ううん」
キートン 「ジャ、じゃ・・好き?」
チーコ 「・・・うん」
キートン 「本当!?」<o:p></o:p>
キートン 「本当に本当?」<o:p></o:p>
チーコ 「だって友達だから」<o:p></o:p>
キートン 「エッ!・・・・」<o:p></o:p>
チーコ 「友達だよね」<o:p></o:p>
キートン 「・・・ああ、そうだよね。・・・そうだ、友達だもんな」
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チーコから離れるキートン。<o:p></o:p>
チーコ 「ゴメンネ」
キートン 「何が・・・何謝ってるんだよ。悪い事何にもやってないべや、チーコ」
チーコ 「知ってたの、キートンの気持ち」
キートン 「何言ってんだ、俺はなにも・・・」
チーコ 「タケコから聞いていたの」
キートン 「エッ!・・・あいつ余計な事を・・・」
チーコ 「キートンの事は好きよ。でも付き合っている人が居るの」<o:p></o:p>
呆然とするキートン。<o:p></o:p>
キートン 「(我に返り)ああ、そう・・・そうなの・・・そうなんだ」
その相手はあろうことか、親友と信頼しチーコの事を相談していたマサルであった。
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ショックを受けるキートンの前に準備会のメンバーが現れる。
彼らはキートンのチーコ対する気持ちも、チーコとマサルの関係も知っていた。
そしてそれをキートンに話せずにいた。
どう言っていいのかわからなかったからである。
全ては善意から発していた。
しかし、キートンにとっては悪意であり、裏切りであった。
キートン 「友達だとおもっていたのに・・・」<o:p></o:p>
シュンジ 「俺たちは友達だよ」<o:p></o:p>
ノッチン 「そうだよ、友達だよ」<o:p></o:p>
ケイコ 「そうだよ」<o:p></o:p>
キートン 「笑っていたんだな、みんなして」<o:p></o:p>
タケコ 「キートン」<o:p></o:p>
キートン 「さぞ面白かったべな。お笑い草だよ、まるでピエロだ。みんなして陰で笑っていたんだべ。親友だと思って、信用して何から何までみんなしゃべっちまったんだからな」
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止めようとする仲間。
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キートンはその怒りにまかせ、生涯の永い時間自分を自縛する言葉を発してしまう。
「お前なんか、お前たちなんか絶交だ!」
続く。
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