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レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

終末の探偵

2023-10-01 20:08:53 | 邦画
これもライツキューブからのリリース作品であり
日本映画を積極的に見ていこうと言う企画で視聴した作品
古風なスタイルのハードボイルド探偵ものと思いきや、今の時代を確実に反映した映画。
 
というのは、歌舞伎町らしい街でしがない探偵業を営む主人公連城新次郎。事務所はビルのバーだか喫茶店だかを借りている
この店のオーナーには髙石あかりさん
今作では活躍はしませんが、バーを事務所代わりに使っているのは「探偵はバーにいる」って言う作品のがありましたが、コチラは製作費に関してもその何分かの1にあたるB級作品
北村有起哉のうらぶれ感が実にいい
 
そんな彼に両親がフィリピンからの密入国で日本で生まれた関係で両親は強制帰国させられるが小学生時代一人で日本日本に残りここまで生きてきたミチコから、行方不明になった親友のクルド人女性の捜索を依頼されるが、ミチコが金がないと知ると冷たく断る新次郎だが、
結局は情にほだされて引き受けてるような人物
 
同時に闇の賭博場でトラブルを起こしたことから、地元笠原組の幹部をしている顔なじみのヤクザ阿見から事務所放火事件の犯人捜しを依頼される。
こうして二つの依頼を引き受けてるうちに、新次郎はこの街を牛耳る新興中国系マフィアと笠原組との争いにも巻き込まれていく
 
日本の旧態暴力団の衰退と中国残留孤児たちの中国マフィアの台頭
さらに日本人の地域コミュニティーが高齢化で住民が減少し、代わりに多くの外国人が団地に流入して多民族化している現実
そこでは、日本人と外国人の対立、ヘイトスピーチ、貧しい生活を送る外国人、行き場のない高齢者とここでも現代社会が抱えてる日本の現実を描きつつ
それらを通して、排他的な日本社会や在日外国人へ向けられる偏見・憎悪を浮き彫りにされた一人の若者の姿まで描くとこでこの映画は今の時代を確実に切り取った作品と言える。
 
そんな現実の世界を飄々と生きて流れていくうちに
なんと二つの依頼をこなしていくって言う作品ですが
探偵がアクションを担当するわけでもなく
この映画のクライマックスは旧態日本やくざと中国残留孤児のマフィアの頭同士が腕力だけでカタをつけるって言うだけ・・・
 
2022年製作、日本映画、「終末の探偵」製作委員会作品
井川広太郎監督作品
出演:北村有起哉、松角洋平、武イリヤ、青木柚、髙石あかり、水石亜飛夢、古山憲太郎、川瀬陽太、高川裕也、麿赤兒

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