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ふたりの生活。

東京の下町で暮らすふたりの生活

父の日⑤。ランチのメニューはつらかったらしい。

2007-06-19 | 

駅で出口を間違え、20分ほど予定より遅れて

「ち」の両親は狭い我が家に到着した。

 

メニューは

   手羽の漬け置き焼き・ニラ炒め添え

   花豆・キャベツ・人参の温野菜サラダ バルサミコ・しょうゆ・その他のドレッシング

   じゃがいも一個まるまる突っ込んで玉ねぎと人参とその他を煮込んだ味噌汁

   炊きたてご飯

   「ま」さんの地元の名物、いかなごのくぎ煮

・・・・という 華やぎ感が全くない いつもの感じの組み合わせである。

 

 

そして、

私は知らなかったのだが

父は最近、入れ歯にしたそうで 固いものが食べづらいそうだ。

知っていれば もっと別のものを用意したのだが(たぶん)

知らなかったので しょうがない。

 

手羽は焼き過ぎで 身がしまり過ぎ 食いちぎるのが困難だったらしく

手で小さくほぐして口に運ぶ父。

 

ニラが長めのカットだったので 飲み込むのに苦労する父。

 

豆だの人参だのキャベツだのに なかなか箸をのばさない父。

 

味噌汁の中央に でんと居座るじゃがいもは 生煮えに近い硬さで

箸をつきたて 分割する父。

 

おこげたっぷりの白米は いかにも無理なので 白い部分だけをよりわけてよそい直した。

娘の配慮に テレながら小さい声で「ありがとう」という父。

 

本当に申し訳ないことをした。

 

 

それでも 完食し 「おいしかった」と言ったのだが

「もし 自分の家だったら ミキサーにかけて流動食にする」と 続けるのであった。

 

がんばらせて ごめんなさい。

 

 

そして

母と私はかなり話がはずむのだが

父は私たちの会話についてこれない。

もちろん、母が積極的に話を振るのであるが 続かない。

 

ほどなく退屈をもてあましたようで

ソファーで昼寝に突入なのである。

 

 

昼寝は大いに結構であるが 

なんだか複雑な気持ちの 私と母なのであった。

 

 

ちなみに 私が送りつけた五本指のシルク靴下は

大事にタンスにしまってあるそうである。

「もったいなくて履けない」と言っていたので

きっと 棺桶まで持っていくのに違いない。

 

どっちがもったいないのか 私には わからない。

 

 

 

   <つづく>

 


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