松矢勝宏:「セガン教育論」について(『白痴の道徳的療法、衛生および教育』、大井清吉・松矢勝宏訳『イタール・セガン教育論』世界教育学選集100。明治図書、1983年、解説)よりーー
「1841年のアントワネット・コンスタンスとの結婚の時に届け出された(セガンの)身分証明書には弁護士となっているのである」
アントワネット・コンスタンスはセガンの実の妹。松矢氏によると、セガンと実の妹とが結婚をした、ということになってしまっている。
んな、アホな!
「アントワネット・コンスタンスとの結婚」と「アントワネット・コンスタンスの結婚」とはまるで異なった現実が描かれてしまう。松矢氏のミスか、編集者による手入れの結果なのか。いずれにしても、バックグランドを知らない読者は、史実とは異なるセガンの姿を知り、必要感によっては、引用する‥‥。