goo blog サービス終了のお知らせ 

夕焼け金魚 

不思議な話
小説もどきや日々の出来事
ネタ控えです
最近は俳句ばかりに

小川軽舟「名句水先案内」嵐山映れる

2024-08-11 | 日記
今回紹介する名句は後藤比奈夫氏の句集「喝采」2019年  嵐山映れる水に扇置く  後藤比奈夫氏は2020年に亡くなられている。 御年百二歳の時の唄である。 どうしても死を見つめての辞世の句と感じるのです。 軽舟氏の評では、「嵐山映れる水に」の「に」に味がある。茶席の山水画の前で居ずまいを正して、膝前にすっと扇を置いて掛け軸の山水を拝見する。あの呼吸を感じる。こういうのを名人芸と呼ぶのだろうと評して . . . 本文を読む

小川軽舟「名句水先案内」かなぶんに

2024-08-10 | 日記
今回の名句案内は、岸本マチ子 句集「鶏頭」より かなぶんに好かれて女盛り越す   です。 小川軽舟氏はかなぶんが部屋に入り込んで飛びついてきた。もう悪い虫が付く年でもないというユーモアがある。「女盛り過ぐ」ではなく「越す」の処に注目して欲しいという。「過ぐ」の喪失感が「越す」では乗り越えられているような気がすると評している。 金魚もこの「過ぐ」ではなく「越す」ところに女の決意が感じられます。岸本マ . . . 本文を読む

小川軽舟「名句水先案内」サラダさっと

2024-08-08 | 日記
今回の名句案内は正木ゆう子の句集「羽羽」より サラダさっと空気を混ぜて朝曇    です。小川軽舟氏は「暮らしの中の実感を掬い上げることは俳句の得意とするところだがそれにしても上手い」と評している。 短歌に「サラダ記念日」があるなら、俳句に「サラダさっと」があると言いたい。 季語「桃」で詠んだ これうまい決めた本日桃の日と  をサラダに変えて これうまい決めた本日サラダの日 としてもだめですね。 「 . . . 本文を読む

小川軽舟「名句水先案内」小瑠璃飛ぶ

2024-08-07 | 日記
本日8月7日の読売新聞の朝刊kodomo俳句に 「はなびがねちょっととおくにみえたんだ  佐藤颯祐」 の作品が載っていました。 「ね」を使っています。 えっ、俺って小学生俳句レベルとガッカリすると同時に「ね」を切れ字に使う人が私以外にもいるのだと勇気づけられるというか、うれしかったです。 「どうだ」と言いたいですね。 若い人(小学生ですが)と同じ感性持っているのだといいたい。 ちょっと若すぎる人で . . . 本文を読む

NHKラジオ文芸欄兼題「鰯」

2024-08-05 | 日記
鰯は秋の季語です。目刺しになると春の季語。NHKラジオ文芸欄にて兼題「鰯」で俳句を募集中です。 まず一句。 見つめられ 一皿いくらの 鰯買う 鰯の目 われを買えと みつめられ 鰯の目 目刺しは嫌と 見つめられ 皿に盛られた鰯が私を見るのです。 鰯って目が大きいのです。  刺されたら痛いだろうと鰯買う 金網に片身とられて鰯焼く  肌を焼く炎見つめる鰯の目 浜辺にて夕日で焼いた鰯食う 目刺しにはなりた . . . 本文を読む

通販俳句生活兼題「墓参」2

2024-08-04 | 日記
兼題「墓参」です。墓参りといえば、親戚、故郷、旧友等が類想できます。 そこで一句 信仰は無いけどなぜか墓参 父母も信じてないか墓参 信仰心が無くても墓参りはするようです。 自分の老いを実感するのも墓参りです。 子の成長は自分の老いの証拠。 きつくなる さかみちのぼる 墓参 おいてかれ  一人で歩く  墓参 子が洗う 指示するだけの  墓参  お墓には誰にも言えない愚痴を言うこともあります。  墓参 . . . 本文を読む

通販生活俳句兼題「墓参」

2024-08-03 | 日記
通販生活の俳句生活の8月の兼題は「墓参」です。まぁ、時期ですから。「墓参」はお盆の行事とされているため、秋の季語になっている。お盆はこれまた大都市では新暦で7月13日からだが、俳句の場合はもちろん旧暦だから8月のこととなり、秋である。「墓参」と書いて「はかまゐり」「ぼさん」と両様に用いられるほか、「墓詣(はかもうで)」「墓掃除」「墓洗う」なども使われる。  例句としては下記があります。  家は皆杖 . . . 本文を読む

NHK俳句兼題「秋茄子」2

2024-08-01 | 日記
 秋茄子の漬け色不倫めけるかな  岸田稚魚不倫の色はどうでしょう。秋茄子は新鮮で瑞々しいのですから、不倫というと年増のイメージがあって。でも「毒」のあるのはいいかも。 秋茄子の あの色艶は 毒の味 秋茄子は 年増の毒を しみ込ませ ちょっと違っているような。 秋茄子は 後ろめたいな 色と味 秋茄子は 初心という名の 毒がある なかなか良い感じになってきました。  秋茄子の新鮮な瑞々しい感じは、そう . . . 本文を読む

NHK俳句兼題「秋茄子」

2024-07-31 | 日記
季語「秋茄子」は秋になってからとれる茄子のこと。「茄子」だけだと夏の季語です。同じ時期に蒔いても時差が生じ秋に実るものもある。一回り小さいが実は引き締まり、色も深い。茄子は体を冷すこともあるが、「秋茄子は嫁に食わすな」と言うほど美味しい。一夜漬けにしても格別。 例句として 秋茄子ややさしくなりし母かなし  星野立子 秋茄子剪るさも大事さうな音     飯島晴子    等があります。そこで一句  秋 . . . 本文を読む

俳句ポスト兼題「8月」

2024-07-30 | 日記
俳句ポストの兼題が「8月」となりました。8月は終戦記念日とか、色々あるのでそういった面で詠みやすいというか、詠みにくい月の季語です。でも、ねえ。金魚世代だと分かると思いますが、我々には終戦というより、ある映画シリーズが8月の名のついた題名で終了したのです。そういえば同世代の方だと分かると思いますが、そうです。日活ロマンポルノシリーズが「8月の濡れた砂」という題名の映画を最後に終了したのです。同名の . . . 本文を読む