代官山ヒルサイドフォーラムで開催された「没後15年 ―心の絆― ロバート・ハインデル展 Let Art Heal Your Soul」を見に行きました。(8月30日にて終了)
「美術手帖」のサイトで知ったこちらの展覧会。ロバート・ハインデルという画家は初めて知りましたが、ひと目で独特のタッチに心を奪われ、作品をもっと見てみたいと思いました。現代のドガと称されていると知り、いかにも、と深く納得したのでした。
ハインデルは、1938年アメリカ・オハイオ州生まれ。1960年代頃からバレエやミュージカルを題材にした作品を描き、約1500点を残しました。本展ではその中から約60点の作品が展示されていました。
Pas de deux with floormarks 1984
ハインデルの作品は、舞台の上のダンサーではなく、練習中のダンサーの一瞬の動きをとらえた作品が多かったです。そういえば、ドガが描いたのも、楽屋や練習での踊り子たちだったことを思い出します。
後半は、なぜか練習室の床の線に注目した作品も多く、具象画から抽象画への変遷も感じられました。
The Wall 1987
バレエの練習風景というと、みんながいっせいに同じポーズをしているところを思い浮かべるので、ひとりひとりが違う服装で、それぞれ違う練習をしているのが、なんだか新鮮に感じられました。コンテンポラリーバレエや、ストリートダンスのようにも見えます。
At the Penguin Cafe 1993
こんなお茶目な作品も。ペンギンカフェというバレエを描いたものです。
Red headed Dancer 1998
ダンサーというより、動きそのものを描いているように感じられました。躍動感あふれる作品です。
Dancer from Japan 2000
ロンドンのロイヤル・バレエでプリンシパルを長年務めた、吉田都さんを描いた作品が3点ほどありました。ハインデルの作品は、ダンサーの動きに注目し、顔の表情は曖昧なまま、描かれていないものが多いですが
本作はめずらしく、吉田さんの動きというより、真剣な表情にフォーカスされていて、目を引きました。
独特のタッチと、バレエやミュージカルをテーマにしているところが
現代のドガとよぶのにふさわしいアーティストだなーと思いました。
1500点も残されているというのはすごいですね。
他の作品ももっと見てみたいです。
鍛えられたダンサーの美しい肉体や動きを描いた作品が多かったので
ペンギンのかぶりもののダンサーに意表を突かれましたが
ペンギン好きなのでうれしくなりました。^^
私はふだんからあまり芸術にふれる機会がないので、こちらの画家さんはもちろん存じ上げないのですが、
バレエやミュージカルを題材にした作品を1,500点残されているというのが興味深いです。
決まったテーマでも、数点の作品を見るだけでこんなにも異なる表現をされるなんて、と驚きました。
セレンディピティさんと同じくペンギンが好きな私は、ペンギンが描かれた作品に「おお!」となりました。とてもキュートですよね!
ポストカードでいいから欲しいなぁと思いました。
わ~、まだ~むさんも気に入ってくださってうれしいです。
柔らかなタッチの中に、躍動感や緊張感が感じられ
私もとっても気に入りました。
最終日の前日に見に行ったので、レポートが遅くなってすみません。
小さな展覧会ですが、意外と賑わっていて
人気のほどがうかがえました。
いつかまた機会がありましたら☆
私も初めて知った作家さんです。
なぜ今まで知らずにいたのかしら?と思うほど一瞬で心奪われてしまいました。
全体的に曖昧なタッチで描かれているのに、一点だけフォーカスされた部分が実にリアルに鮮明で、ぐっと引き寄せられますね。
会期が終わってしまったなんて残念!いつかじっくり鑑賞してみたいです。