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クレイジー・リッチ!

2018年10月18日 | 映画

シンガポールを舞台に、大富豪の御曹司と中国系アメリカ人女性の恋の騒動を描いたロマンティックコメディ。オール・アジア系キャスト&スタッフで送るハリウッドムービーです。

クレイジー・リッチ! (Crazy Rich Asians)

ニューヨーク大学で経済学を教えるレイチェル(コンスタント・ウー)は、恋人のニック(ヘンリー・ゴールディング)から、親友の結婚式に参列し、家族にも紹介したいとの誘いを受け、いっしょにシンガポールに向かいます。航空会社の下にも置かないサービスに戸惑うレイチェルは、やがてニックがシンガポールの大富豪ヤン一族の御曹司であることを知ります...。

アメリカでは公開前から話題になってはいたものの、ふたを開けてみれば3週連続興行成績1位という大ヒット。その後もしばらく安定の順位をキープしていたので、正直びっくりしました。アメリカにいてその評判を肌で感じてみたかったです。

いつもは脇役で演じられることの多いアジア人がかっこよく描かれていて、うれしいけれど、ちょっとこそばゆいような複雑な心境。でも日本人だったらこうはいかなかったかな? 世界にとどろく中国パワーを見せつけられた作品でもありました。

バズ・ラーマン監督の「華麗なるギャツビー」を思い出すような、どっかんどっかんのお祭りムービーですが^^ 非日常的な気分が味わえて、私はとっても楽しめました。とにかくニックの実家のヤン一族があり得ないほどの大金持ちで、その描写だけでもおもしろい。

王道のラブストーリーながら、伝統的なシンガポール華僑であるニックの家族と、中国系とはいえアメリカで生まれ育ったレイチェルとのカルチャーギャップがコミカルに描かれます。初対面で、レイチェルのアメリカ式ハグに戸惑う、ニックの母エレノア(ミシェル・ヨー)の表情が最高でした。^^

物語のはじまりは1995年のロンドン。私がアメリカに最初に赴任したのも同じ年なので、当時はまだそんな時代だったんだな...と感慨深く思いました。エレノアはケンブリッジを出た才媛ながら、家族のために自分のキャリアを捨てた女性。一方のレイチェルは異国で女手一つで育てられるも、自分の努力でキャリアを築き上げた現代的な女性。

レイチェルはニックを愛しているけれど、自分を苦労して育ててくれた母親や自分の生き方を誇りに思っていて、エレノアが敬意を払わないのであれば、迎合するつもりはない。麻雀のルールはわからなかったけれど、レイチェルはエレノアに花を持たせることで、負けるが勝ちという道を選ぼうとしたのかな?

エレノアとレイチェル、まったくタイプは違うけれど、どちらも魅力的な2人の戦い?がすてきした。これはもう続編が見たくなりますね。^^ 主役を演じたコンスタント・ウーとヘンリー・ゴールディングのコンビもさわやかでよかったです。これからいろいろな作品で、2人を見る機会が増えるかな?

レイチェルの親友役に「オーシャンズ8」にも出ていた、ラッパーのオークワフィナ。オーシャンズではあまり見せ場がなかったけれど、本作ではギラギラ濃いキャラで笑わせてくれます。^^ 花嫁役で「エキスマキナ」「ラ・ラ・ランド」のソノヤ・ミズノさんが出ていたのもうれしかった。

エキゾチックでちょっぴりレトロな音楽も気に入って、最近よく聴いています。マドンナのMaterial Girlや、テレサテンの”つぐない”の中国語カバーもありましたよ。^^

Waiting for Your Return (Jasmine Chen)

Yellow (Katherine Ho)

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