特上カルビの記のみ気のまま

韓国語教育を韓国の大学院で専攻した30代日本人男性が、韓国ソウルでの試行錯誤の日々を綴りました.

地下鉄は誰のモノ?

2005-02-18 23:58:09 | 韓国留学記
 曇り。最低気温3度。最高気温6度。

 韓国語でトイレのことを「ファジャンシル」という。これは「化粧室」という漢字をそのまま韓国語読みしたものだ。一文字ずつ読むと「化(ファ)粧(ジャン)室(シル)」となる。ちなみに「化粧品」は「ファジャンプム」だ。

 ソウルの地下鉄の駅を利用するたびに、気になって仕方がないことがある。それは、現在位置から“トイレ”までの方向と距離を矢印とメートル表示した案内板。メートル表示がやたらと細かいのだ。“28m”とか“43m"しまいには“3m”など“端数のメートル表示”が散見されるのである。トイレまでマラソンや徒競走をする訳ではないのだから、“30m”とか“70m”といった具合に“おおよその距離”を表示すればいいと思うのは私だけだろうか?“3m”にいたっては、「わざわざメートル表示しなくても、見れば解かるだろう!」と“突っ込み”を入れたくなる。

 日本だったら“50m”とか“100m”など“キリが良い場所”に案内板やステッカーを設置するのが普通だろう。第一そのほうが、利用者も距離感覚を掴みやすいと思う。

 これらは“トイレを中心に考えていない”、つまり“利用者の立場になって考えていない”というところに問題の根源があるのだと思う。まず初めに案内板ありきで、案内板を設置してからトイレまでの距離を測るから“端数のメートル表示”が駅構内に溢れるのだ。

 トイレから“キリの良い距離”に案内板を設置すればすぐに解決される問題だし、メートル表示が違う案内板を百枚作るのと、メートル表示が同じ案内板を百枚作るのとではかかる経費もおのずと違ってくるだろう。

 トイレまでの距離だけでなく、最近では“ホームと電車との間”についても“11cm”とか“12cm”などと書かれたシールが貼ってある。わざわざ“正確な間隔”を表記しなくとも、「足元注意!」という表示だけで充分ではないだろうか?

 なぜそこまで律儀なの?

 今日は韓国は大邱(テグ)で地下鉄火災事故が起きてからちょうど二年目である。

 地下鉄は案内板を設置する業者のものではなく、利用者のものであるという基本を忘れないで欲しいものだ。