２０代の頃から今でも大好きな漫画に「湾岸ミッドナイト」というのがあります。
しばらく読んでなかったのですが、最終章が発売されていると最近知って買いに行きました。
本編とは関係ない話ですが最近読んだどの小説よりも良かったです。
「湾岸ミッドナイト」という作品は作者のインタビューを見ると、チューニングカーを一般道で走らせるという最初から認められない事がテーマの作品なので途中からは「車って楽しいぜ」ではなく、「得られるものは少ないからお前らやめとけよ」というメッセージだそうです。
途中からは「チューニングカーなんて金がかかるし、破産するし、人も死ぬ事だってあるよ。」というネガティブな事を話す魅力的な中年のおじさんキャラがたくさん出てきます。
この中年オジサンたちがすごく魅力的で魅かれてしまいます。
そんな中年オヤジ達のどこまでやっても報われない世界に一度は距離を置いたりして「むなしい」とか「アホらしい」というのがわかっていながらも関わってしまう姿が、きちんとした形で自分の夢を終わらせる事が出来なかった私のような人間には響いてしまうのかもしれません。
「わかろうとしない限り何もわからないし、気がつこうとしない限りは何も気がつかないで過ぎていく。」そんな事を考えさせられます。
高木という中年キャラの言葉ですが、
「お前のしている打算の無い、ワリの合わないその行為はいつか必ずお前に帰ってくる。」
自分も中年オヤジとなった今、機会があればこんな言葉を若い奴に言ってみたいななんて思います。
