しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「屈折率」 佐々木譲 

2014年05月10日 | 読書
「屈折率」    佐々木譲   講談社文庫     

安積啓次郎は、商社マンから独立して貿易会社を作った。
上手くいかず、倒産する前に会社を整理して解散することにする。
次の仕事を見つけようとしている時、実家のガラス工場を引き受けてくれと、役員にもなっている叔父から頼まれる。
安積ガラス工場は、兄の耕一郎が継いでいたが、業績が低迷していた。
工場を再建する名目で引き受けるが、啓次郎は密かに別の計画を立てていた。
そんな時、工場の炉を借りていたガラス工芸作家の野見山透子と出会う。
ガラスに付いて熱く語る透子に、啓次郎は惹かれて行く。








工場再建と透子の恋との2本柱の物語。
工場再建の方は、それほど上手く行くのだろうかと思うほどトントン拍子で進んで行く。
策略もあり、多少強引なこともする。
しっかりと工場再建に取り組んでいるようにみえるが。
そんな啓次郎も透子との関係を優先させてしまうこともある。
そんなものなのだろうか。何となく呆れる。
恋愛の話しはあまり興味がないので面白さを感じない。
再建に向けた話しや、苦闘があればもっと面白いだろうに。
内容は半々なので、面白さも半減。
いや、それ以上に登場人物に共感出来ないので、いまひとつ。

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