しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「黒い森」 折原一

2009年02月04日 | 読書
「黒い森」 折原一   祥伝社

【この作品は、本の表から読む「生存編」
本の裏から読む「殺人者」編、袋とじになった「206号室」の
3つのパートからなりたっています。】

「生存編」は
早乙女樹里は「東京陽炎旅行社」主催のミステリー・ツアーに参加していた。
逢うことを禁じられた恋人の滝川留美夫から、そのツアーに参加して目的地で逢おうをメールが来たからだ。
ツアーの行き先は樹海の奥にある、ある作家が家族を惨殺した呪われた山荘だった。
「殺人者編」は
早乙女樹里と滝川留美夫の名前を入れ替えたもの。
しかし、こちらは山荘へ向う途中でツアーの参加者の一人が、他の参加者を殺していく。




折原さんらしい物語だが、いまひとつインパクトがなく、あまり袋とじの意味も感じられない。
怪しげなミステリー・ツアーの目的も直ぐに分かり、そのあたりで驚くこともなかった。
殺人者の正体も、ありふれているかも知れない。
もっと大きな捻りがあると驚く事が出来たのだが。
2つの物語があるという事は、この2つがもっとシンクロしているのかと思ったらそうでもなく、時間列も前後をいうだけで驚きがない。
殺人も毒々しいだけで、深い意味がないので物語に重みも付かない。
ちょっと期待はずれだったかも。
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