しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「サイボーグ009 完結編  2012 009 conclusion GOD‘S WAR Ⅱ second」  

2014年06月30日 | 読書
「サイボーグ009 完結編  2012 009 conclusion GOD‘S WAR Ⅱ second」  
 石ノ森章太郎 小野寺丈     角川文庫        

プロローグ
1997年も終わろうとしていた頃。
病室で石ノ森はギルモアが来訪して告げた事を思い出していた。
21世紀のイワンが、闘いの記録をする者を求めて送り続けたテレパシーを石ノ森がキャッチし、それをヒントに「サイボーグ009」を産み出したと。
しかし、逆の事もあるのではないかと考える。
それなら、自分が紡ぐ物語によって、彼らの運命が変わるかも知れない。
自分は生きて、この物語を書き上げる。

005 ガイアの都
ジェロニモはアマゾン川流域で密猟取締官をしていた。
ジェロニモは寡黙だが、動植物のお喋りを聴くのは好きだった。
今は一人で、相棒のミッキーを殺した悪名高い密猟グループを追っていたので、そのお喋りは特にありがたかった。

006 天空の食
張々湖は奇術師として、巨大な黒豚と一緒に旅をしていた。
不老不死の“食”があると聞いて、それを求めていた。
そしてたどり着いたのはチベットの山奥。
雪男に導かれ、高くそびえる館でもてなされ、出会ったのは女王シバ。
シバが不老不死の食材として見せたのは赤ん坊だった。

007 幽霊劇場
グレート・ブリテンは若い相棒のマイクと共に、フランク・プレイヤーズ劇場に出演することになる。
それは、準備していた公演の、スタッフや役者が消えてしまった為、急遽決まった『ハムレット』だった。
この劇場には、開かずの楽屋が存在し、幽霊も出ると言う噂があった。
稽古4日目、異変が起こる。
誰もいない所に向かって演出家が話しかけるのだ。
それから、誰もが長い髪の女を見るようになる。

008 深海ピラミッド
ピュンマは、バーミューダー海域の調査に加わっていた。
親友のボーマンは火星探査ロケットで火星に向かっていた。
そして、ピュンマもボーマンも一緒に行動していたクルーを失い、1人になる。
ピュンマは海底でピラミッドを見つける。
ボーマンは1人火星に降り立つ。

009 女神の陰謀(はかりごと)
島村ジョーは考古学者、篝矢藤兵衛の発掘の手伝いで、石垣島から117キロメートルの日本最西端の孤島にいた。
篝矢はギルモアと旧知の仲で、これはギルモアしいてはイワンの指示だった。
海底に、人工物があるらしいのだ。
そこで、ジョーは篝矢の美しい娘、翡翠と恋仲になっていた。
海底の人工物、それはモアイだった。

エピローグ
ある日、瀕死のギルモアが病室に現れる。
そして、闘う方法を聞いて来る。
今のあなたでないとダメだと。







サイボーグ006から009までのエピソード。
かなりホラー的なものもあるし、SFらしいものある。
これだけ読んでも、どう繋がって行くのか分からない。
最後の完結編3を読むと、確かに繋がって行くのだがこの時点では戸惑いも。

構想ノートでは、007の幽霊劇場だけがタイトルのみ。
005は半分ほど、違うアイデアが2つ。
006は5分の3。
008は、「海底ピラミッド編」と内容が酷似していたので、アレンジした。
009は5分の4ほど。

少し001から004までの物語と違う雰囲気を感じる。
今回は、神というよりもかなり邪悪な物が相手になっている。
そして身近だった人が係り、辛い思いをする。
そして問題を突きつけられて、戸惑い悩んで終わる。
張々湖は、自分の存在をどう考えていいのか分からなくなる。
暗く暗く、沈んで行く感覚。
気持ちが、闘うと言う前に落ちている。


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