しましましっぽ

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「天使と嘘」 マイケル・ロボナム 

2021年12月05日 | 読書
「天使と嘘」 マイケル・ロボナム  ハヤカワ・ミステリ文庫  上・下巻
   GOOD GIRL,BAD GIRL      越前敏弥・訳

臨床心理士のサイラス・ヘイブンは、児童養護施設ラングフォード・ホールでイーヴィ・コーマックと出会う。
施設職員でサイラスの知人のガスリーが、力を借りたいと2人を引き合わせる。
イーヴィは6年前、ロンドン北部の民家の隠し部屋で発見される。
そこは、少し前に拷問され死亡した男テリー・ボーランドが発見された所だった。
イーヴィ幼い頃に誘拐されずっと囚われていたらしい。
その経緯も身元も分からないまま、「エンジェル・フェイス」と呼ばれた少女はやがて裁判所の被後見人となりイーヴィ・コーマックの名を与えられる。
里親に預けられても長続きせず、暴力的な行動を取り、施設にいた。
イーヴィは18歳になったとして成人申請をして施設から出る事を希望していた。
しかし申請が認められるかは分からない。
ガスリーは、イーヴィは人の嘘が分かると言う。
サイラスならイーヴィの心に入れるのではとガスリーは期待していた。
サイラスは両親と妹を殺された生き残りだった。
サイラスはその時知り合ったレノア(レニー)・パーヴェル巡査、今はノッテンガムシャー警察の警部と仕事上の手伝いをしていた。
レニーは15歳のジョディ・シーアン殺害の事件を担当して、サイラスを呼び出す。
ジョディは女子フィギュアスケートのチャンピオンでもあった。
一晩行方不明の後、自宅近くの川沿いの道で発見される。
サイラスは事件の捜査に関りながら、イーヴィとの面会も重ねて行く。
やがて、イーヴィの行動とその事件が重なる。

これは第1部。 何部作なのだろう。






臨床心理士のサイラスとエンジェル・フェイスと呼ばれた少女、イーヴィとの物語。
2人の出会いから、お互いが2人でいることは落ち着けると思う所まで。
イーヴィは誘拐されて囚われていたと見えるが、全く違う事実が隠されている。
それが、今回のメインのジョディ殺人事件の捜査の間に見え隠れして、それが気になる。
殺人事件も少しずつ進展していくが。
警察の性急な解決を望む姿勢や有力者の介入がある点など、純粋に推理ものにならないもどかしさ。
それと戦うサイラスの姿勢が重要なのかも知れないが。
こういう人物だから、イーヴィとも付き合えると。
事件が解決してからの疑問。
タズミンの誕生はどうだったのだろう。
これは第1部ということで、物語はイーヴィがメインになる気がるすが。
サイラスの家族を失った事件にたいする何か新たな展開はあるのだろうか。

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