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しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「ストロベリーナイト」  誉田哲也

2012年07月19日 | 読書
「ストロベリーナイト」  誉田哲也     光文社文庫

東京葛飾区の水元公園の近くの溜池の脇の植え込みの中で、ブルーシートに包まれた惨殺体が発見される。
警視庁捜査一課殺人犯捜査十係、姫川班が捜査にあたる。
姫川玲子警部補、27歳。
石倉保巡査部長、47歳。
菊田和男巡査部長、32歳
大塚真二巡査、27歳
湯田康平巡査、26歳
それと、前に事件で一緒に捜査したという亀有署の井岡も班の一員のように加わる。
死体は、喉をカッターで切られ、上半身に無数に切り傷。死因は失血死とみられた。
その他にも、腹部を大きく切り裂いた傷があり、玲子はそれを気にする。
そして、それが死体を沈めて浮き上がらないようにする為だと気が付く。
そして、被害者は毎月第二日曜日に謎の行動を取っていたことが分かる。






シリーズ物の第1弾だが、すでに出来上がった世界。
少々遅れて、シリーズの途中から入ったような印象を受ける。
前の事件という言葉があったり、姫川班の仲が良いのが既成の事実になっているからか。
姫川班は仲がいいけれど、他の班とは油断ならない駆け引きや感情のもつれがある。
警察内部のもやもやは、当然のことか。

物語は、かなり凄惨なシーンの生々しい描写がある。
かなりショッキングな事件だ。
しかし、犯人は、割と安易なところで落ち着いてしまった気がする。
この辺に置いておいたら、みんなびっくりするだろう、的な。
そして、犯人の思考も変だ。
自分としては、納得出来ないから、そう言う人間がいるという事が違和感。
それは、加担したと言ってもいい、多数の人間にも言えること。
「生きる」と「死ぬ」が背中合わせになり、「生きる」を実感するためには「死ぬ」を実感すればいい。
本当にそんなものだろうか。
そんなことはないだろう。
ここから「生」を感じたから、バリバリ仕事をこなすようになるなんて、有り得ない。
「はい」をクリックした人には、きっと本気ではない人もいたと思う。
そんなに、感覚がマヒした人間が大勢いることが、不思議。
本来なら、もっと早い内に内通者が出る気がする。
あまりにもゲーム感覚。
そう、観客の感情が1番不可解なのだ。



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