しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「時計館の殺人」 綾辻行人  

2005年12月01日 | 読書
鎌倉の森に建つ時計館。針のない時計塔が建ち、108個の時計コレクションがあると言う。
そして、時計館の設計者は中村青司。
そしてそこには、少女の幽霊が出るとの噂があった。
少女は11年前に死に、その後その館に関わる人々が事故や自殺、病気などで次々と死亡した。
稀譚社が発行する超常現象をテーマとしている雑誌『CHAOS(ケイオス)』は
「時計屋敷の亡霊に挑む」と言う企画の為、編集者、霊能者、大学の超常現象研究会のメンバー、総勢9名で
時計館に乗り込む。今は住む人のいない旧館に3日間泊り込んでの調査だった。
出入口は新館と廊下で繋がるひとつしかなく、窓もない旧館。
そこで霊能者が行方不明になり、出入口の鍵もなくなる密室状態の中で、次々と惨劇が起こる。
その頃新館には、編集者の江南の友人、推理作家の鹿谷門実がいた。
鹿谷は館の管理者から、時計館の前の持ち主が残した詩の謎解きを頼まれていた。
密室の中と外で話しは進んで行く。

情報を一番与えられているのは、読者かも知れない。
殺人者が復讐をしようとしているのも早い内に分かる。内と外がどう繋がっていくのか、考えながら読むのだが・・・。
今回のトリックは、なるほどと思った。しかし、そんな大掛かりな事は無理だろうと思ったら、納得の行く説明があった。
ラストの時計塔が崩れていくシーンは、映画やアニメでよく観るシーン。
七色に輝く時計塔は綺麗だろうな。
中村青司の建てる館をまた見たい。
しかし、人の死は、何処まで責任を追えるのだろうか。
その様な事から解放されたい人は運命と言うものに委ねるのかも知れない。
「神様が決めた事」と受け入れて1歩進められたら、人間はもっと幸せに生きられる気もする。

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