しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「凍りつく心臓」 ウィリアム・K.クルーガー 

2009年12月08日 | 読書
「凍りつく心臓」 ウィリアム・K.クルーガー      講談社文庫
  IRON LAKE           野村百合子・訳  

アメリカ、ミネソタ州アイアン湖畔の町オーロラ。
12月の雪嵐の日、新聞配達をしていたポール・ルボー少年が行方不明になる。
そのことを知った元保安官のコーク・オコナーは、少年が最後の新聞を届けるロバート・パラント判事の屋敷を訪ねる。
そして、判事の死体を発見する。
拳銃を使った自殺に見えたが、少年が失踪していることからコークは不審なものを感じる。

コーク・オコナーシリーズ第1弾。



始めに「煉獄の丘」と「二度死んだ少女」を読んでいるので、ああそうだったのかと過去を振り返る感覚も。
コークはすでに妻のジョーと別居していて、愛人をいる。
しかし、子どものことを考えるともう一度やり直したいとも思っている。
気持ちが不安定なコーク。
オブジワ族にある、怪物ウィンディゴに名前を呼ばれると死ぬという話しも関係して、結構暗い雰囲気が漂う。
ちょっと神秘的な雰囲気もあるが、結局人が死ぬのは人間の欲絡み。
悪人も登場して、最後にどっと物語が動き謎解きの要素が強くなった。
しかし、小さな町なのにこんなに死人が出ていいのだろうか。
かなりショッキングな事件だろう。

コークとジョーは、どう見ても元に戻りそうな感じではなかったのだが。
自分たちの力ではなく、今回の事件で2人共が心に傷を負ったことからなのだと分かる。
かなり危うい関係を第3弾の時は、少しずつ修復していたことが分かった。

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