しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「獣たちの庭園」 ジェフリー・ディーヴァー

2008年04月08日 | 読書
1936年夏。
ニューヨークの殺し屋ポール・シューマンは罠に嵌められ、海軍情報部に捕らえられる。
そして、今までの罪を帳消しにする代わりに一人の男を殺すという選択を迫られる。
暗殺する相手はナチスの高官ラインハルト・エルストン。
ポールは祖父がドイツ人で流暢にドイツ語が話せた。
話を受けたポールはオリンピックでドイツに向うアメリカ選手団に混じりベルリンに入る。
現地工作員レジー・モーガンと出会う時に混乱があり、モーガンが一人の男を殺してしまう。
その殺人でドイツ刑事警察ヴィリ・コールに追われることになったポールとモーガン。
コールの追跡をかわしながら、暗殺の計画を進めていく。


ディーヴァー初の歴史サスペンス。
ユダヤ人迫害が始まっているベルリンの様子もよく書かれている。
そして、マフィア関係の殺し屋とはいえ、正義感があるポールがそれを目撃して嫌悪を覚える。
ユダヤ人迫害の現場を見て助けに入ったり、ラストの行動などポールの人柄が魅力的な物語だ。
それが一般的な感覚だと思うが、それを実行に移せる強さと頭脳の持ち主。
コール刑事も優秀で、一般的な感覚の持ち主。この2人の追跡劇も面白い。
ディーヴァーお得意のドンデン返しもたっぷりで、また騙されて途中で驚かされた。

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