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しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「人類暗号」  フレドリック・T・オルソン 

2016年06月01日 | 読書
「人類暗号」  フレドリック・T・オルソン   ハヤカワ文庫NV  上・下巻
 SLUTET PA KEDJAN       熊谷千寿・訳

軍を退役し人生を見失ったウィリアムは自殺を図った。
駆けつけた元妻の機転で辛うじて命を取りとめ入院したが、病室から突如として何者かに拉致されてしまう。
ヨーロッパのどこかにある古城を改造した、名もわからぬ“組織”の研究所に監禁された彼は、そこで奇妙な暗号文書を見せられた。
この暗号に人類の存亡がかかっているというのだが…
やむなく暗号解読に取り組むウィリアムだが、そこには他にも秘められた謎が!
        <文庫本上巻裏カバーより>

古代文字を研究する女子学生ジャニーンとともに暗号解読に取り組むウィリアム。
だが人類を救うはずの“組織”の動きは謎めいており、二人は彼らを信じきれない。
本当の狙いは何なのか?
やがて恐るべき災厄が世界各地で起こり人類存亡の危機が間近に迫る。
そして明らかになる驚くべき真相とは?
壮大なスケールとスピーディな展開で、人類最大の危機と、それを阻止しようとする人々を描く、超大型エンタテインメント!
        <文庫本下巻裏カバーより>









サスペンス、SF、アクション、パンデミックと色々な要素がある物語。
これがエンタテイメントか。
出だしから大きな謎が提示され、地球外生命の存在を感じる。
どんなものが現れるのだろうとワクワクした。
それは後にもっと抽象的な物なのだと分かる。
広げられた謎は、周りの状況が緊迫するのに反比例するように小さくなる。
これが解決方法なのかと、少々肩すかし。
もっとSFの要素が強いと良かったのに。
結末があったのか、なかったのか。これはSFっぽいが。
結局は「あるがまま」。
人類が(メモの)その1だとしたら、その2はどこにあるのだろう。
予言が、後から照らし合わせるからピタリと合っている、と似ている気がする。

大きなテーマで、映画向き。
場面転換の感じもそう。
こうなったと思い込ませて、本当は違った、とか。
読んでいて、映画を見ているように映像が浮かんだ。
そう言えば、本の表紙がネタバレかも。
人類暗号=DNAだと思って読んでいたから、その点の驚きはなかった。
まあ、結構早くにその事は分かるからいいのか。
そして、これは神の存在という事なのだろう。
結構、神は都合の良い存在のような気がする。

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