しましましっぽ

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「ジョイランド」 スティーヴン・キング

2018年09月19日 | 読書
「ジョイランド」 スティーヴン・キング  文春文庫     
 JOYLAND           土屋晃・訳

1973年の夏。
21歳で大学3年生の僕デヴィン・ジョーンズは、1年の時から付き合っていた彼女にふられる。
夏休みは一緒に過ごせないと言われ、意気消沈した僕はボストンからノースカロライナにある海辺の遊園地「ジョイランド」でアルバイトをすることにする。
面接の時、そこのホラーハウスに本物の幽霊がでる事を知る。
その詳細を教えてくれたのは、バイト期間に宿と決めた〈ショップロウ夫人の海辺の宿〉のショップロウ夫人だった。
4年前に、その幽霊屋敷の中で女の子リンダ・グレイが殺される。
犯人はリンダと一緒にいた男であることは分かったが、捕まっていないという事だった。
バイトが始まり、同じバイト仲間や従業員と親しくなる。
ある日、アルバイト仲間のトムとエリンと一緒にホラーハウスに入ってみる。
デヴィンは気配を感じるが幽霊には会えなかったが、トムの様子がそれから変わる。
デヴィンはその殺人に興味を持ち始める。








デヴィンの青春物語と殺人犯を捜す推理の物語。
謎解きは資料を集め、推理し、組み立てて行く。
段々、真相に近づく期待感。
ただラストが犯人との直接対決で、あんな風になるとは思わなかったが。
やはり、犯人捜しはメインではないのかという感じ。
1番印象に残るのは、デヴィンの青春物語。
あまり世の中を知らなかった青年が、大人の社会に出て、色々知って行くという感じ。
デヴィンの穏やかなしっかりした性格も、好感が持てる。
そしてその中で、子どもだけれど病気に為か年齢より大人っぽいマイクとの出会いと付き合い。
ここで、デヴィンはまたひとつ大人になっていく。
キングだからホラーの要素も、少しはある。
何しろ舞台が遊園地と言うだけで、キングのホラーっぽい。
そして幽霊。
ただ、この物語の幽霊は優しい。

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