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しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「ハリー・ポッターと呪いの子 第一部・第二部」   J.K.ローリング 

2018年04月30日 | 読書
「ハリー・ポッターと呪いの子 第一部・第二部」   J.K.ローリング  静山社
 スペシャル リハーサル エディション スクリプト        松岡佑子・訳

舞台の台本。
ハリー・ポッター8番目の物語。
あれから19年後・・・・。
ハリーの次男アルバス・セブルスがホグワーツ校に入学する年齢になる。
アルバスはスリザリンになり、マルフォイの息子スコーピウスと友達になる。
スコーピウスには、ヴォルデモートが父親だと噂があった。
ハリーはアルバスがスコーピウスと友達でいる事を厭う。
アルバスは学校生活を楽しめないまま進級していく。
そしてアルバスが3年生の時、ハリーがセドリックの死んだ原因だという事を知る。
セドリックの父親がタイム時計を使って過去に行きセドリックを助けたいという話を聞き、自分で実行しようとする。
勿論ハリーはタイム時計の存在を否定していたが、それは魔法省の大臣ハーマイオニーが保管していた。








台本の形式。
『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』で慣れたのか、台本でも始めからスムーズに物語に入る事が出来た。
ただ、37歳になっているハリーやハーマイオニーを想像しようと思うのだが、それが出来ない。
頭に浮かぶのは映画のハリーやハーマイオニー。
まあ、それでもいいかと。
物語はそれなりに面白かった。
ただ舞台は時間制限があるからだろう、物語に枝葉がなく広がりがないのが残念。
物語の本筋だけだと物足りなく感じ、「よく理解出来ない・納得出来ない」ところもある。
その1番はアルバスの性格。
なぜハリーと上手く行かないのか。
愛情を持って育てられただろうに。
ポッター家の様子ももっと知りたい。
長男のジェームズはほとんど出てこない。
そんな事を考えると、もっともっと色々な事があったのだろうと想像してしまう。
これを本で書いて欲しい。長くなってもいいから。
でもこの舞台も観たい。やはり読んでいるのとは違って感じられるだろう。

タイムスリップ物は色々な設定が出来るから面白い。
本編で死んでしまった人がまた登場するのが懐かしく嬉しい。
今回はスネイプも英雄として認められているから、それも嬉しい。
それにしても、ハリーの性格がどうしてあんなにダメダメになったのだろう。
親ならば間違えても自分の子供に「お前がいなければいい」なんて言わないだろう。
ハリーはやる時はやるが、普段はぐずぐずとした弱虫な感じ。
物語は全体に暗く、それはハリー・ポッターシリーズと同じと言えば同じなのだが。
冒険をするにしても、もっと明るく前向きに冒険に乗り出す方が良いのに。

『ハリー・ポッターと賢者の石』を読んだ時から気になっていたことがある。
ホグワーツの魔法学校には4つのクラスがあるが、スリザリンのように嫌われるクラスがあるのはなぜだろう。
子どもを育てる学校なのにそれがずっと不思議。
クラスの特徴として“狡猾”などマイナスな言葉が使われている。
11歳の子どもが狡猾組に入ると分かったらショックを受けるのではないだろうか。
もっといい言葉がいい。
感情に左右されずに冷静な判断が出来る、とか目標達成に全力を注ぐとか。
それとも魔法使いの世界では狡猾は良い言葉なのだろうか。
ハリーのグリフィンドールを贔屓しているのは分かるが、贔屓し過ぎ。
もっとクラスに特徴があればいいのに。


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