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しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「夜明けの街で」 東野圭吾 

2007年10月28日 | 読書
不倫する奴なんて馬鹿だと思っていた。
僕(渡部)は建設会社の第一事業本部電気課主任で、妻・有美子と5才の娘・園美がいた。
派遣社員として来た仲西秋葉と思わぬ所で出合い、その時のアクシデントが縁で
社外でも会うようになる。
ある時、東白楽の駅の近くにある秋葉の実家に送って行くと、そこは屋敷と呼んだ方がよさそうな邸宅だった。
そして、その家の前で秋葉の父親にばったりと出会う。
よそよそしい態度の父娘で、父親はすぐに立ち去る。
秋葉は突然家に上がっていくように誘い、そして、「人殺しのあった家」だと言う。
そして、僕たちは本来ならば越えてはいけない境界線を跳び越えてしまった。



本の宣伝が「不倫する奴なんて馬鹿だと思っていた」だったので、
不倫が出てくるのは分かったが、東野圭吾さんなので、ミステリの要素を待っていた。
「人殺しのあった家」が出てきて、その事件の犯人は、と先走って色々推理した。
刑事も登場して、これからだと期待したら、案外そのままのペースでちょっとがっかり。
東野さんなので文章は読みやすく面白いし、クリスマスやバレンタインデーに恋人に会う為に妻にどう言い訳するかなど、策略の面でも感心させられる部分があるのだが。
でも、嘘ってつかれると、結構分かる気がする。
浮気にわくわくし不倫に戸惑い悩む主人公に共感できないし、それがどうした、という感じもする。
事件もわかってしまうところがあり、真相もちょっとひねりがもうひとつだった気がする。
秋葉の態度もちょっと不自然さを感じてしまう。
これが男の理想なのかな。
不倫のサスペンスではなく、もっと違うサスペンスが読みたい、と思ってしまった。


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