しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「警視庁追跡捜査係 刑事の絆」  堂場瞬一 

2016年02月27日 | 読書
「警視庁追跡捜査係 刑事の絆」  堂場瞬一    角川春樹書店 ハルキ文庫   

大友鉄が何者かに後ろから撃たれ重傷を負う。
かつて強行犯係で同期だった追跡捜査係の沖田大輝は衝撃を受ける。
警視庁と近い、日比谷公園が現場だったにもかかわらず目撃者はなく、意識を回復した大友も犯人を見ていなかった。
追跡係の担当ではなかったが、西川大和と共に、犯人の割り出しを始める。
人に恨まれる性格ではない大友だが、大友が手掛けた事件の関係者を洗って行く。








「アナザーフェイス」シリーズと「警視庁追跡捜査係」のコラボ。
だが、大友が撃たれた所から始まり、ずっと入院しているので、大友の活躍はなし。
義母の聖子や息子の優斗がそれなりの存在感を示す。
大友が依然手掛けた事件は、シリーズで語られている。
読んでいるので、懐かしく感じたりして。
追跡捜査係が主役だから、その捜査は細かく書かれているが。
他のメインになる係は何をしていたのだろうとも思える。
昼間の日比谷公園で目撃証言がなにもないと言うのも、少々違和感が。
他の係に活躍させない為か、と考えてしまった。
そして、犯人捜しよりも気になった事が。
それは警察の仲間意識の強さを表すエピソードが多くあるのだが。
〝大友の為に”と、それはそうなのだろうが。
あまりに強調されると、他の事でもこの意識が働いているのだろうかと考える。
それは守ろうとする仲間意識が負の方にも働くと言う事。
権威を落としたくない、恥をさらしたくないと言う事もあるのだろうが。
そのような物語も多いので、やはりそうなのかと考えてしまう。
そして、この物語も結局そんなところに収まってしまった。

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