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しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「罪悪」  フェルディナント・フォン・シーラッハ

2012年06月30日 | 読書
「罪悪」  フェルディナント・フォン・シーラッハ        東京創元社
 SCHULD                      酒寄進一・訳

ふるさと祭りの最中に突発する、ブラスバンドの男たちによる集団暴行事件。
秘密結社イルミナティにかぶれる男子寄宿学校生らの、“生け贄”の生徒へのいじめが引き起こす悲劇。
猟奇殺人をもくろむ男を襲う突然の不運。
何不自由ない暮らしを送る主婦が続ける窃盗事件。
麻薬密売容疑で逮捕された孤独な老人が隠す真犯人。
―弁護士の「私」は、さまざまな罪のかたちを静かに語り出す。
        <カバー見返しより>
弁護士の私、フェルディナント・フォン・シーラッハが語る私が係った25の犯罪の物語。




淡々と事実が語られる。
物語なのか、実話なのかと思ってしまうが。
普通の生活の中で、何気ない感じで起こってしまう事件。
何も特別なことではないと考えさせられる。
被害者には深刻でも、加害者はそう感じていないこともある。
法で罰せられたら犯罪だが、逃れたら犯罪ではないのか。
それは人間社会の問題。
罪と感じるかどうかは、個人の気持ち次第なのかも知れない。
そして、その気持ちが大きく違う人がいるのが、問題だ。
理不尽なまま、終わってしまう事件。
犯罪は起こっているのだが、それが正しい方向だったと法の番人が認める事件もある。

人間ドラマが繰り広げられる。



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