「ブラインド・マッサージ」

2014年中国・フランス
原題：推拿　Blind Massage
日本公開は2017年

盲人マッサージ店で働く人々の群像劇。
登場人物のほとんどが盲人。
本物の視覚障害者キャストが多数出演しているのがかなりのリアリティ。
盲人の視点というか撮影技法も様々な工夫がナイスジョブ！

異性への強い欲望を抱く若いマッサージ師や、美を知りたいと願う院長、、
みんな目が見えない事によるコンプレックスだったり生や性への執着だったり、、、
健常者の我々には到底想像もつかない世界。
考えてみれば、、、
触れる、聴く、匂う、
そりゃあ、恋愛への感覚も異なる世界だよなあ。

キレイゴトでは生きて行けない、
それでもなんだかんだで人は生きる。

中国映画は数えるほどしか観た事ないのだがこの作品はかなり秀逸。
共同製作がフランスというのが良い結果をもたらしたと思う。
重々しくも後でジワジワくるオススメの1本。

https://www.youtube.com/watch?v=c_CzJCs8bc0

「子どもが教えてくれたこと」

2016年フランス
原題： Et les mistrals gagnants

病気と闘いながらも今を懸命に生きる子どもたちを描いたドキュメンタリー。
腎不全、動脈性肺高血圧症、神経芽腫、表皮水疱症など、
それぞれが病気を抱えている5人の子どもたちの日常。
彼らは治療を続けながら、毎日を楽しく精いっぱい生きている。

ドキュメンタリーなのにいちいち絵になる子達。
言ってる事もまるで哲学的な台詞のような。。

しっかり我が子に病気をごまかさず、死さえも向き合わせる親もスゴイ。
いやあ、どうせ御涙頂戴なんだろ？って思ってみてた自分が恥ずかしい。
何も演出はないんだけどしっかり感銘を受けました。

自身も病気で娘を亡くした経験を持つというアンヌ＝ドフィーヌ・ジュリアン監督。
彼女の長い時間子どもと向き合った結果がこの作品なんだと思う。

命の危険を感じる殺伐としたご時世。
みなさんにこの作品是非みてほしいものです。

https://www.youtube.com/watch?v=nfD3oZxnoCM

「手塚治虫 実験アニメーション作品集」

1962~1988年日本

手塚治虫が表現の可能性を追求するために
私財を投じて製作した実験アニメーションシリーズ全14作品。
日本初の長編TVシリーズである『鉄腕アトム』(1963)以前より、
手塚治虫はプライベートアニメーションを制作していた！

オレの心の師匠でもある手塚。
まさしく彼らしい実験的作品の数々。
根底には社会風刺と反戦が解りやすくこめられてる。

個人的には1984年作の6分のショート「ジャンピング」がすげえーって！
いろいろな国で賞をとったのもうなづける。

亡くなって30年余。
ああ、生きていてくれたらなあ、って未だに、ね。
天才は朽ちても作品は残る！！！

https://www.youtube.com/watch?v=7cWGD7QJCpE
「ジャンピング」です。

「運び屋」

2018年アメリカ
原題：The Mule

監督と主演はクリント・イーストウッド。

実在したという麻薬の運び屋じいさんの話。
愛想の無い偏屈じいさんと言えば『グラン・トリノ』lと被るなあ。

まあ、もはやクリント・イーストウッド絡み作品に失敗無し。
これもそこそこ楽しめます。

https://www.youtube.com/watch?v=d5OMyUozHX0

「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」

2017年イギリス・アメリカ
原題： Darkest Hour

首相に就任したばかりの政治家ウィンストン・チャーチルを主人公に、
第二次世界大戦中の激動の時代を描いた作品。

昼間っから飲んだくれてすぐキレる困ったおじさんとして描かれるチャーチル首相。
結果として戦争に勝ったからヒーロー扱いだけど、負けてたら歴史に残る酷い首相になったろうな。

一番ぐっとくる人間臭いシーン。なんとこのエピソードはフィクションだそうな。
ああ、なかなか現実は相当なクソ首相だったらしい。

映画って怖いよねえ。
一歩間違えば、、いや、、間違えないでほしいものです。
観てる側もしっかり試されてる事をお忘れなく！！！

リリー・ジェームズの可愛さに癒される1本。

https://www.youtube.com/watch?v=rdjzlkj2PrY