だいぶ良くはなって来たのですが、自他共に認めるかなりの高所恐怖症です。
上高地で働き始めた頃は、実を云うと河童橋も怖かったんです。 揺れますからね。
もちろん今は全然大丈夫です。
今日の写真は、上高地の奥の徳沢から横尾までの間にある『新村橋(しんむら)』です。
この橋がなかなか渡れません…。 下が見えるからなんです。
2年前、自己鍛錬のために、ただこの橋を渡る練習をするためだけに上高地から2時間半も
歩いて、なんとか1往復渡ったことはあるのです。
そして「これからここを通る時は必ず1往復しよう」とその時固く心に誓ったのですが…、
それから何度も近くを通っても、足が拒否してしまうんです。
いつだったか、NHKの『試してガッテン』だったかで、高所恐怖症の克服方法を
紹介していました。
予告を見て、どんな内容かとても興味があったので見ましたが、………。
私にはあまりいい解決方法にはなりませんでした。
高い橋を渡るにはその怖いと思う所で何分かじっとして自分を落ち着かせる、と云う
ことだったのですが、それが出来るくらいなら悩みはしないんです。
目の前が真っ白になって貧血状態になってしまうので、落ちたりしないかと心配なんです。
実際、苦手な場所に次の写真の西穂登山道の中尾根付近の木道もあります。
この古い丸木(ここは怖くないです)を行くと、下に続きます。
右斜面に張出すように木道が渡されていて、歩きやすいように整備されています。
「これが怖いの?」と云われてしまうと、何も云えないのですが、
かなり慣れましたが、この下が見える状態が怖さを助長するのです。
右の斜面に落ちたとしても、死ぬわけではないのですが…。 下が見えるのがだめなのです。
ただ長さも5mくらいで、貧血になる前に通過出来るので、ここは何とかなっています。
以前も紹介しましたが、徳本峠に行くまでに渡る橋ですが、
この橋も下が見えるんです。 高さは2mくらいなので、水嵩が増えない限りは、
下りて川をぴょんと飛び越えることも出来ます。 実際その方法でここを通る時もあります。
ただ、ここも何とか渡れるようにはなっています。
また、次は涸沢への行き返りに渡る本谷橋ですが、
ここももう何度も渡っているのですが、(涸沢に行くためには避けられないので)
非常に怖いです。 撓(たわ)むし、揺れるしで、必ず周りを見渡して、後から人が
渡って来ない間に、集中して渡るようにしています。
橋自体は細いので自分の足下を見ると下を流れる川が見えるのですが、
ここがそんなに怖くても渡れるのは、この橋の踏み板の間が詰まっているからなんです。
つまり、細くてもこの橋は下が見えない橋と云うわけです。
写真はないのですが、北岳に行った時に登山口の広河原山荘前のつり橋も
新村橋と同じくらいの長さ(少し新村橋の方が長い気もします)なのですが、
ここの踏み板は鉄板になっていて、当然下は見えないので、全く怖くありませんでした。
何だか取り留めのない内容になってしまいましたが、練習で怖さは克服出来るでしょうか。
初めての山に登る時、私の下調べは大変です。
単独で登る時は、独りで怖がっていれば済みますが、誰かと一緒の時は
迷惑をかけてはいけないので、橋や梯子の有無を綿密に調べます。
恐怖心が今よりもう少し軽減されれば、その負担も軽くなるんですが…。