歌庭 -utaniwa-

“ハナウタのように:ささやかで、もっと身近な・気楽な庭を。” ~『野口造園』の、徒然日記。

春の旅3:アイラブユーとお好み焼き

2010年03月29日 | 旅録 -travelogue-
地中美術館で たっぷり衝撃を食らった後は。

直島銭湯「I♡湯」(アイラブユー)へ。
さっきの港(直島宮ノ浦港)から徒歩2分。

HPはこちら

外観は



サイケデリック・カオス!

コネタがこれでもかこれでもかと、ぶりぶりにぎゅーぎゅーづめ。
すごい偏執的な情熱。

もともとあった銭湯を アーティスティックに改修した、
実用アート。入浴できるアート作品。

やらかしてくれたのは、大竹伸朗。
設計協力は graf
植栽は 東信

だそうです。


口惜しいくらい、面白いカオスです。





なんと、お向かいの一般のお宅も




自発的なのか、わかりませんが、



目の前の過激なものに 良い意味で刺激を受けて
「私のうちも!」と、
家に眠っているありったけの変な物たちを引っ張り出した、というテイ。
もしその通りなのだとしたら、


なんと素晴らしいことでしょう!


へんなもの(エイリアン)を、拒絶するのではなく、
むしろ、ユーモラスに、楽しく受け入れる心。
遊び心。

向こうの示す 変テコな異質性が、
自分の中にも在る ということをまず見出して、
そこに便乗する、遊び心。


これこそ
Love & Peaceだよなあ。








当然

中も、
素敵なことに。

ぬるかったけど、とっても清潔感があって、
とにかく、「そこに居て飽きず、なんだか楽しい」という点で、理想的な空間だった。

おそらく 全く真似できるシロモノではないし そのつもりもないけれど、
勉強になるなあと、思った。


銭湯とか、(他にはあと、なんだろう)リラックスすべき場所については、
ストイックさや シンプルさとかよりも、
こういうふうな、
人間くささとか、カオスだとか、ナンセンスとか、可笑しさとか、奇天烈な感じが、
むしろ、フィットする気がする。


だって、無いもの。こんな、
”楽しい”っていう気持ちになるような、笑えて来る銭湯。




というわけで



たちまち出航の時間です。
直島さらば。
(写真の真ん中あたりの赤い光が、直島銭湯の「ゆ」の電光看板です。)

あらっ



ちっちゃな地元ッ子が 手を振ってるよ!



たぶんうちらじゃなくて、隣のお知り合いであろう人に。

手を振ってみたけど。




直島を出たら、

岡山で友人Uとお別れ。

なんだか、そんなに超久しぶりって感じもしなかったし、
またすぐ会えるだろうっていう気もして、
「じゃあね~気をつけて~」と、さらさらとお別れ。

記念写真は


暗くてようわからんね。

この時、このコンビニの駐車場で ワイン瓶を落として割って
全部垂れ流してしまったっていうエピソードも、あったには、あった。

それ以降、後部トランクの荷物(パンパン)の詰め込み方が
超プロフェッショナルな構造になりました。

人って、ちょっとずつ失敗しながら、成長するよね。




それから、高速に乗って、
一路:山口は秋吉台を目指し!

ガラガラの中国自動車道をぶっ飛ばすわけですが

「せっかくだし」「せっかくここまではるばる来たんだし」
「インター乗り降りの数百円をケチって、どうする」と

広島で降りて、
「広島風お好み焼き」を食べることに*

考えてみたら、この旅の合い言葉は
「やっぱ、食だよね。」だった気がする。ちょくちょく言ってた気がする。


首謀者Mが 万能iPhoneで インターから一番近いところを調べあげて、

行ったのは、「ねぎ庵」というお店。

雰囲気の良いお店でした。



「知恵の輪」が完備してあった。




まんまと 熱中する人々。
なぜかいきなり解けたりする。
延々解けずに 放心したりする。

ひとしきり盛り上がる。
この「知恵の輪」完備システム、初めて出くわしたけど、
うまいなあと感心。




来た。

にぎやかな色~!



食べる人々。


美味しかったです。もち入りオプションが正解。
あと、ソースを追加でかけたりしないのが正解。

やせの大食いngchは、食べきれないメンバーの分まで頂いて、
おなかいっぱい。



私、個人的にはとても想い入れのある、好きな町:広島。

ですが、そんな感慨に耽る暇もなく、

ただちに高速に乗る。すると、
大雨が!


予報よりは遅れた雨だったので、観光中は幸い難を免れたけど、
やはり来たか。

夜の大雨は、おっかない。春の低気圧。風もあるから、なお、おっかない。
びしびし車を叩きます。ワイパーに、じゃばじゃばと。

雷もピカッと、時折灰色に光ります。


運転は 頼れるK隊員に一任しまして:
後部座席はみんな爆睡であったことは言うまでもない。
この間、一切写真が無いのも言うまでもない。


気づいたら 秋吉台も手前だった。


雨も、なんとなく、上がってた。

ここでngch、久しぶりにドライバーになる。



雨も上がり

霧が うっすら立つ夜道。

竹林がキシキシ揺れ呻く、山道。


「ふつうにイノシシが出る」と聞いていましたが
間違いない。

ふつうに、深々とした山の中です。街灯?無いけど。みたいな。
リメンバー・ザ・秋田ライフ。




そうして
日付も変わった深夜。

目的地:
秋吉台国際芸術村」に到着しました。


まったくもって、山の中の、ぽつん施設。

さてどこに駐車すれば、、と闇の中をさまよっていたら、
友人ネミーゴと再会!


このアーティストビレッジの臨時スタッフとして、半年前から出稼ぎ(季節労働)に赴いていたのが、
ネミーゴ。高円寺フレンズです。
彼女がここに居たからこそスタートした、この旅計画。

大自然生活のおかげか(間違いなくきっとそうです)
肌もつやつやの つるっつる、ふっくらキラキラ健康的ネミーゴに!


U氏同様、またも感動の再会シーンを すっかり撮り忘れていたんだけど。


ちょろっと施設内を案内してもらって
「じゃあもう寝ましょうか」と。

よく考えたら、昨夜のスタートから、まる一日以上、
ちゃんと寝てなかったわけで、
みんな なにげに、事実上ヘロヘロ。

施設の案内その他含む 秋吉台観光は、明日に。ということで。





春の嵐の去った後、

じんわりと湿気が残っていて、森の空気が匂い立つ。


星は あいにく まったく見えないけれど、

なんだか 四月か五月のようなあたたかさが漂っていて、
心地好い夜。


メンバーの半分は、施設の宿泊部屋へ。
残り半分の無謀サバイバー(犬含む)は、車中泊。


ソースかけ過ぎて あろうことかお好み焼きをngchに割譲することになった
首謀者Mが
「おなかすいた、、、」と呟いたのが、忘れられない。


そんな夜も更けて。





気持ち良く 朝の光で 自然に(車中で)めざめたら



こんなところでした。


空がくっきり青ーい!
建物白ーい!


ちなみに建築は、磯崎新の設計です。
出来たのは10年前だとか。



大理石はりめぐらし系です。ふんだんなマネーの香りがします。



高みに登るは、逆光になっても絵になる男です。



 (・・・続く>>>)




、、と閉める前に、

うっかり忘れていた!




前々回の この車↑のミステリーのこと。

その正体は、やはり
アーティスト系でした。パフォーマンス系の。
男子二人でした。

なんでも、名古屋の空気を詰め込んであって。
それを、目的地まで運んで放つんだとか。(メンバー調べ。)

袋には ただの空気が詰まっているわけだが、そこには
花粉だとか、色々な”情報”も入っているわけで、、、とか、
云々。
空気抜けちゃった袋を、ふくらませてるとこを目撃したそうだけど。(メンバー談。)
一部、直島ブレンドですね。


ということで、
旅の一日目の模様、以上!



心置きなく、次回「秋吉台編」に続くーーー>>>


カルストの白い岩、きれいな水、洞窟の奥の真っ暗闇、森の緑、緋色の火。

たくさん綺麗な色が、現れるのです。


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