時戻素

昔の跡,やがてなくなる予定のもの,変化していくもの,自身の旅の跡など・・・

(No.69) あぼ

2009年01月27日 02時45分11秒 | Weblog
 昨日の記事である名簿原稿のことを取り上げた。今回はその続きの部分に関連した内容を書きたい。
【   】(←自分にふさわしいと思う一人称を記入)は,昭和【  】年【  】月【  】日生の【   】座で,血液型は【  】型だが,皆はよく【    】型(複数可)と予想する。

 これで冒頭の一文が終わる。
 下線部①の一人称については昨日の記事の中で書いた。
 次に下線部②について,これは2007年4月に大学2年生以上が所属している団体においての名簿だったので,その頃は大学1年生の早生まれで,浪人をしていない場合が「平成」生まれだった。そのため,この名簿の原稿はそのままの状態ではその団体で使うことはできない。大学の場合,浪人生や留年者もそこそこ出てくることや社会人の再入学もあるため,昭和世代の学生が全くいなくなるというのはそう早くは来ないように思える。昭和の生まれに古いイメージがつきそうだが,平成に生まれなくて良かったと思うときの方が多い。

 さて,この記事の本題になる下線部③の血液型についてだ。
 最近は「○型の説明書」という本も出されている。(当てはまるのは半分ぐらいという注意書きがあるらしいが・・・)
 これは,血液型性格判断が信用されているという前提があって出されることになる。日常生活で血液型について聞かれるのも,性格判断の要素が強いのではないだろうか。このような文化があるのは,日本だけであり,外国人が日本で血液型を聞かれると,献血か輸血でもするのかと思ってしまうようだ。
 血液型と性格との因果関係が認められているように思えるが,実際にはそれを疑う意見も多い。この名簿の原稿の作成者も,血液型を聞いておきながら,予想される血液型も聞いていることからある程度は疑っていることが考えられる。

 血液型と性格との関係についての研究が行われたこともあったが,現在では十分な科学的な根拠はないと言われている。
 自分自身も占い師に「あなた最近不幸なことがあったでしょ」と言われ,「何で分かったんですか!」という展開と似ているのではないかと思っている。人間の性格にありがちな要素を4つに分けてみただけと考えている。几帳面=A型というイメージにせよ,人間誰でも自分なりのこだわりというものは持っているはずだからある面においてみんな几帳面と判断できるのではないだろうか。あとは,2次的な性格形成もあるように思う。自分は「A型だから几帳面なんだ」という思い込みから自然と「A型」らしくふるまってしまうこともあるように感じる。

 2年前の自分が血液型性格判断に書いた文章が以下の文章だ。
血液型と性格は、関係があるとよく言われる。試しに、身の周りにいる人の血液型を予想しよう。すると、予想が当たることは案外多い。しかし、本当に血液型と性格が完全に一致すれば、予想が外れるのはおかしいことになる。私は最近「B型」だと言われるが実はA型である。「B型」の性格として一般的に言われる特徴が表れているのだろう。今はそんな行動をとりながらも、かつては「A型」以外の血液型に見られたことはなかった。だが、高校卒業後、自分を取り巻く環境が変わり、いい加減な面が多くなって来たと思う。性格は環境によって変化しないと言い切ることはできない。したがって、血液型と性格との関係は疑わしい面が多いはずだ。

 この文章は血液型について語る目的で作成されたものではなく,限られたスペースに入る長さで,条件を満たされる表現に推敲したために文としては違和感があるところもある。

 そのためにかたくなに血液型を聞かれるのを嫌がる人もいる。血液型だけで絶対的に性格を決められるのを嫌がってのことだろう。確かに,少なからず血液型性格判断に科学的な根拠がなく,外れる場合も多いことから,それを絶対的に信じて,決め付けてしまう状況になればまずいだろう。他方,単なる話題として使われている場合もあるように思う。かたくなに拒む気持ちも分からなくもないが単なるコミュニケーションツール程度に考えられればいいのではないかと思う。科学的ではなくても,話の種として楽しめればそれでいいと思う。B型やAB型に変なイメージが多いことは少し気になるが・・・
 
 このように血液型性格判断が流行った理由として挙げられていることに,①「血液型も遺伝することの多い,家族の性格も似て来る」②「マスコミや本が取り上げていたから(日本人は本に記載されていることは正しいと思うため)」③「4種類で大雑把過ぎもせず,また覚えやすいから」などがある。
 それぞれの理由から考えさせられることも多い。

① 遺伝の仕組みを考えると,AB型の親からO型の子どもは生まれないし,O型の親がAB型の子どもを生むことができないのもよく知られているし,推理物等で親子関係を見破る際の根拠にも使われている。そう考えると血液型も場合によっては家庭環境が分かる危ない個人情報なのかとも思ったが,親子セットで血液型が出そろうことはそんなにないだろう。子どもの家に友達が遊びに来た時ぐらいかもしれない。

② これに関連した疑似科学などについては別の独立した記事で取り上げたい。

③ ある程度単純であることが大切だと思わされた。最近,自転車の通行に関する交通ルールを考えさせられる機会があったがこれがなかなか複雑である。小学生でも乗るものなのだから,もう少し分かりやすさ,守りやすさがあってもいいように思う。これについても深くはまた別の機会に・・・

 血液型性格判断から派生させるだけも結構色々なことを考えられるものだ。

※タイトルは血液型のABOをローマ字読みしたもの。

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