ひょうごの在来種保存会

会員さんも800名を越えました。活動報告を発信します。

240908 西脇市「日本のへそゴマ」

2012年09月25日 | Weblog
農作業されている風景の中で、よく美しい光景に出会えます。



これは日本のへそゴマを乾燥されているところです



ゴマも収穫の時期となりました


先日の神戸新聞にも掲載されていましたが、日本のへそゴマ研究会の徳岡会長さんを訪ねました

西脇市は東経135度と北緯35度が交差する日本の中心点に位置することから「日本のへそ」として知られています。

西脇地域で栽培される金ゴマは「日本のへそゴマ」のブランドで、地域の特産品になっています。

この金ゴマを地域で振興する「日本のへそゴマ研究会」の代表者が徳岡会長さんです。



花の咲く日本のへそゴマのほ場です



平成17年、定年退職を機に農業を始められた徳岡さんは、丹波市の知人と一緒に当時丹波で始まりかけていた黒ゴマを栽培されました。

収穫してみると割りと収益性が高いので、徳岡さんは西脇市役所農林振興課に「稲作るより収益が高かった」と報告されました。





すると西脇市役所から「一度打ち合わせを」と相談があり、ゴマ取扱商社、JAみのり、農業改良普及センターなど9名でゴマの会合が開かれました。

その場でゴマを栽培することに意気が上がり、「日本のへそゴマ」のネーミングがつきました。





その後、市役所農林振興課の高瀬職員から相談があり、「日本のへそゴマ」には黒ゴマではグロテスクという理由で「金ゴマ」に決定したとのことです。




現在の会員数は62名。栽培面積は6.75ヘクタール。

昨年は8.2ヘクタールだったそうですが、昨年の台風12号15号で被害に遭い、ほぼ全域が浸水被害にあったそうです。

そのためか今年は作付け面積が減ったそうです。



「日本のへそゴマ」は農薬を使用せず栽培されており、ひょうご安心ブランド農産物にも認定されています。




金ゴマ栽培のメリットとしては、

・西脇周辺の土地が金ゴマ栽培に適している

・米作りに使用しているトラクターがそのまま使え、新たに機械購入する必要が無い

・他の作物に比べて栽培が容易である

・農薬を使用しない栽培を売りにしており、また肥料も鶏糞など安価なものを使用している

・鳥獣被害が少なく、猪や鹿でも食い荒らしたりはしない

・種まきの時期が幅広く設定できるため、自分の仕事スケジュールが組みやすい

・種まきから100日程度で収穫ができるので作業の分散がしやすい。

などなど・・・




一方、デメリットとしては

・水はけの良い土地を好むので、排水対策はばっちり必要

・手作業が多く、一人だと20アールが限界

・ゴマは背丈が長いため、台風はもちろん、激しい夕立でも倒れてしまう

・収穫したあと、乾燥する場所が必要である

などなど・・・



ここが徳岡さんの乾燥場所です

徳岡さんは種まきの時期を大きく2回に分けてゴマを栽培されています

早い時期に播いたゴマを現在収穫されており、このあと米の収穫を、そのあとに先ほど見学したほ場のゴマを収穫されているそうです




本当に美しい

黒まめの山本さんの作業風景も美しかったけど、ここもすばらしい







昨年の台風で栽培への意気が下がっているようで、今年は正念場の年になっています

研究会の皆さんは頑張って栽培されており、テレビや雑誌の取材も多いようです

幸い今年は現在まで台風は来ておらず、実もばっちりと充実しています

今年の収益はたかそうかな・・・



ゴマの美しさ、徳岡さんの栽培や広報にかける意気込みをお聞きした充実の取材でした

是非、保存会の研修会で講演してほしいと思います

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